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あかね雲 〜生きる意味〜
不思議な世界行ったり来たり???
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「邪馬台国のチサとオト」 知られていない物語 22
22話


「ねえさま・・・」
チサは部屋の中にいる人に呼びかけた。
「チサか、お入り。」
部屋へ入ったチサの目に映ったのは、何もかも承知している卑弥呼の顔だった。
「ねえさま・・・ではない。卑弥呼様だ。」
「チサ、私には何も言うことはない。
 全てはチサの想いとオトの想いから始まったことだ。
 自分で考えて答えを出しなさい。」
卑弥呼の声は深い、優しい姉の声ではなく、卑弥呼として邪馬台国の女王として
チサと相対している。そのことをチサは察して、部屋を出た。

自分で考えなさい・・・卑弥呼の言葉が頭の中でこだましている。
考えられない・・・オトの顔がオトの声が聞こえてくるような気がする。
オトに会いたい、会って話し合いたい。
でも、オトが望んでいるのはひとつだけ、答えを教えてくれている。
それ以上、何をオトに聞けば良いのか、聞くことがない。
チサはその日、何も食べずただ部屋にこもって過ごした。

チサは改めて自分のオトへの想いを知ることになる。
こんなに深いオトへの想い。
心の奥底から全身に満ち満ちている、オトへの想い。嬉しくもあり、幸せでもあり、
苦しくもあり、切なくもあり、部屋に居たい、オトに会いたい・・・。
チサの想いはひたすらオトを求めながらも、体は動けずに居た。
じっと考え続けたチサは、卑弥呼にひとつのことを確かめたいと思い、
改めて卑弥呼の部屋に行った。

「卑弥呼様、ひとつだけ・・・ひとつだけお答えください。」
静かに頷く卑弥呼の目を見て、チサは自分の中で何度も繰り返した問いかけをした。

「私はよりしろとして、卑弥呼様のお手伝いをしてきました。
 私がオトと一緒に魏の国に行けば、よりしろの役目はできなくなります。
 よりしろの役目の大きさは、私も承知しています。
 この邪馬台国によりしろが居なくなっても良いのでしょうか?
 卑弥呼様の大事な仕事ができなくなっても、良いのでしょうか?」
「良い。」
卑弥呼の深い声がチサの胸に響いた。
それきり、お互いに言葉はなく、チサはお辞儀をして部屋を出て行くしかなかった。

卑弥呼の「良い。」の一言を聞いたことは、返ってチサ自身を苦しめることとなった。
全てを知っている卑弥呼の言葉。
「良い。」の一言を自分はどのように受け取れば良いのか。
部屋に帰ると、誰が持ってきたのか、灯りがひとつともっている。
灯りからわざと離れるように、チサは部屋の片隅にうずくまった。



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この記事に対するコメント
質問させてください。
はじめまして。
とても興味深く全話読ませていただきました。ありがとうございました。

①気持ちが通じ合っていれば離れていても想い合うことができると
判断し、チサは邪馬台国での役目を全うすることを選んだのでしょうか?

②「想いを極める」とはどのような状態なのでしょうか?私が想像するに
いろんな苦楽を共にした老夫婦のような様子を思い浮かべますが
そうではなくてもっと異なる極め方なのでしょうか?
男女の愛においての最終形態なのか、はたまた私が想像することすらできない
愛の形でしょうか?

②´「究極の愛」は私の人生経験からすると「捧げる愛・見守る愛・与える愛」などで
チサとオトはもうすでに別れを選んだ時点でそれを達成しているかのように思えます。
二人はその時点でも達成していない愛を成そうとしているのですか?
【2012/08/14 13:37】 URL | 邪馬台国に興味があります #- [ 編集]

邪馬台国に興味があります、さんへ
チサの判断はもっと大きく深く、幾つもの思いや考えが含まれていると思います。
「想いを極める」人間の歴史が始まって以来、まだ誰も成し得たことがありません。
だからこその課題です。
チサとオトが出会ったことから始まった男女としての愛、それがどこへ辿りつくのか・・・
私にはうかがい知ることができません。
「想いを極める」が成ったとき、それを基として宇宙も変わっていくのだと思います。
【2012/08/16 01:23】 URL | あかね雲 #- [ 編集]

お返事いただきありがとうございました。
宇宙が変わるくらいの愛とは・・・。
チサの生き方、二人の選んだ道、薄っぺらな私の人生経験では
理解が本当に遠いところにあります。
想像の域を全く越えていますが、
「宇宙も変わる」と聞いて
男性と女性の間には深い溝があるように感じていましたが
なんとなくその溝が無くなるような気がしました。

いろいろと想像を掻き立てられるお話をありがとうございました。


【2012/08/16 05:32】 URL | 邪馬台国に興味があります #- [ 編集]

邪馬台国に興味があります、さんへ
この宇宙の始まりは、人間的に言えば単に興味から始まっています。
愛は宇宙を支えるエネルギーの中には、なかったものです。
そこに生物が育まれ、「生きる」形態から「愛情」を内蔵する形態へと変わっていきました。
しかし、長い宇宙の歴史の中で、どの惑星、どの文明においても「想いを極める」ことは
成し得ていません。
「想いを極める」ことを誰ひとりとして課題にしてこなかったからです。
万物の創造主さえ結果を知らないことゆえに、人間にそれを求めました。
チサとオトが成し得たら、宇宙を支えるエネルギーの中にそれが含まれるようになります。
そうすれば、もっと素晴らしい宇宙になっていくのだと思います。
【2012/08/16 08:54】 URL | あかね雲 #- [ 編集]


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