あかね雲 〜生きる意味〜
不思議な世界行ったり来たり???
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かずらの話し
昔々のこと・・・。

かずらたち妖怪の住んでいる山の近くに、ひとつの部落があった。
部落の人間たちは素朴で信心深く、神々のことも妖怪たちのことも山も自然も、
全てを大切に、思いをかけて日々を暮らしていた。

妖怪たちも人間の心を大切にして、何かと手助けをしていた。

村人たちは病気になるとひたすら神仏に祈り、薬草を煎じて病人に飲ませていた。
妖怪たちは、人間がなかなか見つけられない薬草を運んだり、見つけやすい所に
置いたりして、病人が早く治るように助けていた。

かずらは薬草を見つけるのが得意で、仲間の妖怪たちさえ知らないような薬草も、
古い婆に聞いて覚えていたり、自分で探しては試して薬にしていた。
時には神の言葉で、薬草の在り処を教えてもらうこともあった。

ひとりの男の子がいた。
とても可愛がられていたが、ある時高熱を発し重い病になった。

『あの時は、オレたちにもどうしようもなかったな。
 長も手を尽くしたが、病はひどくなるばかりだった。
 長は、これはこの子の運命じゃろう・・と言ったものだ。』
「それで、その子はどうしたの?」

『病は治ったが、両の目が見えなくなったんだ。』

両親も男の子も嘆きはしたが、やがて長の言ったように「これも運命」と受け入れ、
日々の暮らしに明け暮れるようになった。

『でもな、目が見えなくなった男の子は、外で遊べなくなったんだ。
 心配した母親が、転んだり落ちたりしては危ないと、家の中でばかり遊ばせるようになった。
 母心から出たものだけど、男の子はだんだん沈み込んでいったんだ。』
『そうそう、オレたちもなかなか遊べなくなったな。』

心配しながら男の子の様子を視ていたかずらは、自分に何ができるだろうかと考えた。

『うん、目は見えない。でも匂いなら分かると思った。』
かずらは嬉しそうに話し出した。

かずらは、山に咲いていた藤の花を届け、男の子の手にそっと持たせた。
藤の花は甘い匂いで、男の子の鼻をくすぐる。
男の子は、藤の花の匂いを覚えていた。

「知ってる! この花を知ってる!」

男の子は喜んで、何度も何度も顔に花をつけて匂いをかいでいる。
それを視ていて、かずらもすっかり嬉しくなった。
それから毎日、かずらは匂いのある花を選んでは、男の子の元に運んだ。

それに気付いた母親は、男の子を少しずつ庭に出すようになった。
花の匂いのある所、木の匂いのある所、水の匂いのある所、土の匂いのある所。
男の子は匂いと手と足で確かめながら、いろいろなことができるようになったいった。

男の子はやがて少年となり、青年となっていった。
両目は見えないままだったが、ひとりの村人として妻をめとり子供を育て生涯を送った。

『私は見送ることができた・・・』

かずらは懐かしそうに、嬉しさを含んだ声で話してくれた。
人間と妖怪の心の通い合った話しに、私は聞き入っていた。



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花壇の次は鉢植えに。
ここ2~3日、妖怪たちが家の中や外に居るのを、何となく感じていた。
何か用事があるのかなぁ・・・と思いながらも、特に話しかけてくるわけでもないので
そのままにしておいた。

視ていると、どうやら花壇の花の世話をしているらしい。
花が元気よく咲いている。

天気に恵まれて、私は毛布を干した。
午後になってなにやら庭が騒がしい、覗いてみると・・・毛布が花壇の上に落ちている(00)
花が下敷きになってしまい、それで妖怪たちが騒いでいるのだ。
私は慌てて毛布を取りに行ったが、もう、下敷きになった花たちは横倒しになっている。

「ごめんね~。毛布が飛んじゃった、ごめんね~!」
『仕方がない、花は持ち直すよ。大丈夫!』

「本当に? 良かった~!」
『姉(あね)さん、気をつけてな。』

はぁい、私の不注意でした。
ところで何か用事ではなかったの?

『この前に来たとき、花壇を作ったな。
 でも、まだ半分だよ。もっと花を植えたいんだ。だから皆と一緒に来た。』
「ちょっと待って、それは良いんだけど・・・。
 それって、もしかして鉢植えにしたいんじゃないの?
 ここのところ、鉢植えや寄せ植えのビジョンばかり視ているんだけど。」

『アハハ・・・姉さん、やっぱり受け取っているな。
 前回に行った店で鉢植えを視たものが、あれをやってみたい!と言い出してな。
 それでもう一度姉さんの所でやろうと言うことになったんだ。』

自然の中で四季おりおりに咲く花々や木々を、大切にしている妖怪たち。
花壇や鉢植えなどには、あまり興味がなかったらしい。
それが私と一緒にお店に行くことによって、これまで知らなかった新しい花々や植え方を
知り、いろいろとやってみたくなったようだ。

さっそくJ店に行き、花の苗を買い込んだ。
前回は花が咲いているのを買ったのだが、今回はまだ花が咲いていない苗を買った。
寄せ植えをやりたかったようで、色合いや置き方を指図する。
言われるままに植えていく。

まだ緑の苗だけの鉢植えだが、花の咲くのがとても楽しみだ。

よく視ると、初めての女の子がいる。
誰なのかな?と思っていると

『かずら』

と名前を教えてくれた。

「かずら・・・初めて来たの?」

ちょっとはにかんだ顔でコックリと頷く、三つ編みが両肩にかかっている。

『一つ目ちゃんから話を聞いて、私も姉さんの花壇の手伝いがしたかったの。
 だから長に頼んで、初めて連れて来てもらった。』
「そうだったの、人間の世界は初めてなの?」

かずらが答えようとすると、先輩かぶの一つ目小僧が口をはさむ。
どこの世界も同じかな(^^)

『かずらは引っ込み思案なんだ、恥ずかしがりでなかなか外の世界に行きたがらない。
 長もそれを知っているから、無理に出そうともしない。
 でも、この家に来た皆が姉さんの話をするから、とうとうかずらも会いたくなって来たんだ。』
「そうだったの、来てくれてとても嬉しい!
 この鉢植えは、かずらが作ってくれたの?」

かずらは嬉しそうにコックリと頷く。

『そうだ、今日は姉さんにかずらの話を聞いてもらおう!』

皆が頷いたり返事をしたり、賑やかになった。
私は改めてお茶をいれ、お菓子を出してかずらの話を聞くことにした。

つづきは、明日に・・・。




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富士を守る。
ある日のこと、凛とした空気と共にひとりの女神が私の所へ来た。

とても美しい方で、優しい微笑みの中に凛とした強さが隠されている。
視ただけでは、このうえなく美しい姿の中に、とても強いものが含まれているとは
思えないかもしれない。

美しい姿に凛とした強さ、このうえない霊峰として知られる富士山を守るコノハナサクヤヒメ。
数年前からご縁があり、私の所から巣立って行ったひとりを世話してくれている。
コノハナサクヤヒメは、彼女のことを「ヒメ」と呼んでいる。

「サクヤヒメ、いつもお世話をかけますね。」

私の言葉に、コノハナサクヤヒメは苦笑を返す。

『姉よ、ヒメはなかなか私の言うことを聞いてくれません。』
「まだ言うことを聞きませんか?」

『ヒメは強いです。
 自分の思いを通そうとして、私の言葉に耳を貸しません。』
「皆さんから強いと言われているコノハナサクヤヒメが、ヒメを強いと言われるのですか?」

私の言葉を可笑しそうに聞きながらも、軽く頷いている。

『私の強さは、富士を守るためのもの。弱いものでは富士は守れません。
 富士は日本の要です。富士を守る役目をおおせつかった私は、当然強くあらねばなりません。』
「人間の世の中では、富士を守るコノハナサクヤヒメは人気者です。
 あちこちで名前を聞きます。日本人はとても富士山を好きだし、崇拝している人もいます。」

コノハナサクヤヒメは平然とした顔で、ソファに座る。

『人間が何も分からずに、自分勝手なことを言っているのは知っています。
 私の役目は人の世のことにあらず、そうでなければ富士は守れません。
 人間が考えているよりも、富士山の役目は大きく重いものなのです。
 その富士を守る役目の私が、人間に関わることはできません。』

コノハナサクヤヒメの強い凛とした瞳は、人間の人生の様々とは関わらないことで
輝いているのかもしれない。

「人間に何か言うことはありますか?」
『私が何を言っても、そのままに聞かないのも人間でしょう。
 自分の思い込みを優先してしまう。
 私が望むとすれば他の神々と同じこと、思い込みではなく本来備わっている自分の素直な、
 本当の感覚を信じてほしいと言うことです。』

強い瞳で私を視るとスクッと立ち上がり、かすかに笑う。

『さぁ、私はまたヒメのところに行きましょう。
 ヒメには私の言葉を聞いてもらわねばなりません。
 ヒメといるのは楽しいゆえに、ヒメにも先に進んでほしいのですから・・・。』

ニッコリと笑うと、コノハナサクヤヒメは帰って行った。


お詫びと訂正

最後の一行が「クシナダヒメ」になっていましたが
「コノハナサクヤヒメ」
がその方です。

本当にごめんなさい。
これからも、どうぞ、よろしくお願いします。

 
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ダイエットは趣味?
私がこの仕事を始めて6年半になるが、最初の頃に比べると10キロほど太ってしまった。
私としては、やはりそれなりの体形に憧れる。
洋服もほどほどの体形の方が、素敵な服が多い。

そこで私はダイエット番組を、夢中で見るようになった。
ダイエットの新しい情報を仕入れてはやってみる。
もともと運動は苦手なので、ついつい楽して痩せよう、食べて痩せようなどと虫の良い話に
なってしまう。友人たちも同じような目論見をもっており、かっこうの情報交換の場となった。

ダイエットの本は新刊が出れば購入、ダイエットの番組があれば録画、目新しい話はメールで
送りあってチェックをする。

運動を・・・と考えるのだが、なかなか長続きをしない。

朝食は軽く果物や飲み物で、昼は麺類やパン、夕飯は・・・などと食べ方にも要注意。
しかし、朝食をしっかりとる習慣がついている私は、ご飯を抜いた軽めの食事は物足りない。
すぐにいつもの食習慣になってしまう。

凍り豆腐に寒天ににがり、大豆に豆乳にコンニャクに・・・etc。
「効果あり」と言われるものはほとんど試した。
同じものを食べ続ける、同じものを飲み続ける・・・やがて私は飽きてしまう。

根気がないのに加え、泊りがけの外出が多くなり各地でご馳走や名物を食べる。
体重は一向に減らない、減る様子もない。
夫からは「ダイエットはお前の趣味」とまで言われる。

笑いながら視ていたニポが、呆れたように言う。

『お姉さん、もういいかげんに諦めたら?
 この際だから言っておくけど、お姉さんが痩せようとしても無理なのよ。』
「ニポ、本当にイヤなことを言うのね。
 私だって痩せたいわよ!」

『だって、お姉さんは本気でダイエットに取り組んでいないもの。』

ググッ・・・そう言われると詰まってしまう。
ニポの言葉は確信をついていて鋭い!

『お姉さんのダイエットは、本当に趣味なのよ。
 だって、新しい情報が入ると前のをすっかり忘れて、すぐに新しいことに飛びつく。
 どれも長続きしないじゃない。結果が出る前に、変えてしまうのよ。』
「確かにね~、言われてみるとそうよね。」

『言われなくてもね、自分で考えても分かることでしょう。
 さっきも言ったでしょう。お姉さんが痩せようとしても無理なのよ。』
「それって、聞き捨てならない言葉よ。
 なぜ、私が痩せるのは無理なのよ?」

『だってぇ・・・痩せないようになっているんだもの。』
「どうしてよ。私の体でしょう。なぜ痩せないと言えるの?」

『お姉さんの体だけど、お姉さんだけの身体じゃないもの。』
「???」

『お姉さんは自分の役目を知っているでしょう。
 ヒーリングをするためにはね、エネルギーをしっかり流すためのパイプとなる体が必要なの。
 他の人はともかくお姉さんの身体は、エネルギーをしっかり流す為の身体になっているのよ。
 はっきり言うけど、ダイエットをして痩せてはならない体なの。』
「それは・・・役目は知っているし大切に思っているけれど、体形もそれに合わせているなんて
 そこまで思わなかったもの。私は、何をやっても痩せないの?」

『だから、どのダイエットも効果が出る前に自分で止めてしまうでしょう。
 いい加減に気が付いてよ、もう諦めたら?
 ダイエットは、お姉さんにとっては趣味でしかないの。』

その後だんだんとダイエットの番組はなくなり、私の情報源も減ってしまった。
私はエネルギーを通しやすい体付きとなっているとのこと。

美味しいものを食べ、食べたいものを食べる私の食生活は相変わらずだ。
人生から食べる楽しみは奪わない! 半分ヤケになって私は決めた。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

「あかね雲」と「タマラヒーリング」で、東京スピコンに出展します。
興味や関心があったら、ぜひおいでください。

4月29日(日)30日(月)
午前10時半から午後5時まで。

両国でお待ちしています!


東京すぴこんのURL。

http://tokyo.spicon.org/


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残された時間
私は、今57歳です。
同じ年に生まれた人が、残された日数を計算してみました。
「ねぇ、1万日もないのよ!
 人生を80年として、残された時間を考えると、私はじっとしていられない!」

あなたの人生の時間を、あなたはどのように考えていますか?
自分の人生において、成長を遂げ、決めてきた目標を達成し、使命を全うし、
持ってきた宿題を成し遂げるには、それぞれに時間が必要です。

あなたの人生の時間は、寿命によって区切られています。
ゆっくりのんびり成長する道を選んでいたら、あなたが決めてきた幾つもの
目標をやり遂げるには、時間が足りないかも知れません。

大勢の方に会って、分かったことです。
自分の決めてきた幾つもの目標を達成しようと、意欲を持って臨んでいる人は、
自ら大きく成長する道を選んでいます。

日々の生活の中で、同じことを何度も繰り返したり、後戻りを繰り返したり、
長く同じところに立ち止まったりしていると、自分の望む目標を達成すること
自分の使命を全うすることなどを、成し遂げられないかもしれません。

人間の心の中には、人間の成長を阻む要因があります。
傲慢、慢心、勘違い、甘えすぎ、図に乗る、調子に乗る、自分を卑下する、
否定する、自己満足に陥る、逃げる、勝手な思いに浸る・・・などです。

いずれも自分にとっては楽なことであり、怠惰な心地良さでもあります。
そこには、本当の努力も頑張りもありません。

日々、自分を省みましょう。
自分を戒める習慣をつけましょう。
省みることによって、自分を戒めることによって、成長を阻む要因を自分の
中に作らずに済みます。

日々の生活の中にも、目標としていることがあります。
小さなことでも、今目の前にあることをやり遂げる、これも大切なことです。
人生の目標や使命がまだ見えていなくても、分かっていなくても、探していれば
必ず見つかります。成長することによって目標は見つかり、成長することに
よって、目標は成し遂げられ、使命を全うすることができます。

目標を見つけている人は、更なる成長を目指しましょう。
目標の達成を早めるのは、あなた自身の成長です。
成長する力も、目標を達成する力も、全てはあなた自身の中にあります。
全てを自分の中に用意してあることだからこそ、成し遂げられます。
ぜひ自分の中にある力を知り、出し切って下さい。



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睡蓮の沼
広い沼があり、たくさんの色とりどりの睡蓮が咲いている。
優しい手がひとつの花を摘み取り私へ差し出した。
ニッコリと微笑んでいるのは観音さん。

私は睡蓮の花を受け取り花弁の柔らかさを確かめた。

アレッ? 私はいつの間にここに来たのかな?

そう思うと

『その為に天馬がいるではないか、天馬が連れて来た。』

知らなかった、天馬に乗った記憶も感覚もない。残念。

「ここはどういう所なのですか?」
『人間が好んで創りあげた仏の世界。言わば人間の想像や願望の世界だ。』

「このように見えているのなら、本当にあるのですか?」
『あると言えばある、ないと言えばない』

「では仏さんたちが、ここに住んでいるわけではないのですか?」
『人間が望むゆえ時折訪れはするが、我等の本当に住まいする所ではない』

観音さんは沼の周りをゆっくりと歩いてくれる。
睡蓮の花は次々に咲いたり、しぼんだりしている。

『ここは人間の想像を大切にした世界。
 人間が睡蓮が咲いていると思えば咲く。ないと思えばしぼむ、そのような世界だ。』
「こんな世界がたくさんあるのですか?」

『これは人間が視たいように視せる世界でもある。
 救いを求める人間には必要な世界でもある。
 苦しんでいる者、自ら救われようとする者が差し伸べる手を、我らは大切にする。
 その為には、人間が思う仏の世界を大切にしているが、幾つも創る必要はない。』

仏さんたちは人間を救う手を差し伸べてくれる。
その為にも、人間の思いを大切いしてくれている。
睡蓮の花の咲く沼を見ながら、私はとても胸が温かくなっていた。



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妖怪の母心
若い頃から冷え性で悩んでいたKさんが訪ねてきたのは、ある年の師走だった。
高校生の頃から冷え性が続いている、と言う。

視ると、吹雪の中に、おくるみに包んだ幼い子供を抱いた女性が佇んでいる。
悲しそうな顔で「この子だけでも助けて・・・」と伝えてくる。
この女性の話を聞き、Kさんに質問をした。

「高校生の頃、秋田のどこかにスキーに行きませんでしたか?」
「高校生の頃? アー、行きました。
 学校の授業の一環でスキー教室があり、それに参加しました。
 その時、ちょっとゲレンデからはずれた所で転んだのを覚えています。」

「信じられないかもしれませんが・・・。」
と前置きをして、私はKさんに知り得た事を話した。

Kさんがスキーで転んだ場所、そこに「雪女」の母親が我が子を抱いて立っていた。
その近くの場所に住んでいたのだろう。
Kさんには「ただ転んだだけ」の状態だったが、その拍子に、雪女の母子がKさん
の霊体にはまり込んでしまったようだ。

雪女はなんとかして、そこから抜け出そうと何度も繰り返し試みたようだが、それはKさんに
とっては身体を冷やす状態になっただけで、抜け出すことはできなかった。
Kさんの異常な冷えの原因は、ここにあった。

「雪女は『私はどうなっても良いから、この子だけでも助けて下さい』
と言っています。」

と伝えると

「今まで十年以上私と一緒にいたんですよね。私は知らなかったけど・・・。
 できれば一緒に助けてあげて下さい。私も冷え性から解放されたいし・・。」

笑顔で答えてくれた。

雪女と子供を取り出すと、Kさんは「ワァー、身体が暖かく軽くなりました。」と言い、
顔色も良くなり声のトーンもあがったようだ。

カマイタチのカクを、西の長の所に走らせる。
連絡を受けて雪女を迎えにきたのは、なんとご主人である「なまはげ」だった。
これにはすっかり嬉しくなってしまった。
きっとなまはげは、急にいなくなってしまった母子を、何年も探し求めていたのだろう。

雪女は

『今までも、力のある人間によって、仲間が何人も抹殺されてきました。
 見つかった以上、私も殺されると思いました。
 私は殺されても良い。
 でも、この娘だけはなんとしてでも助けたかったのです。
 それがこうして二人ともに助けて頂いて・・・。
 そして向こうに帰ることができるなんて、本当にありがとうございました。』

涙をこぼしながら雪女となまはげは、何度も何度もお礼を言って、連れだって帰った。

長い歴史の中で、妖怪は誤解されていることも多かったのだろう。
「コワイもの」だとして、怖れられていることもある。
しかし、彼らはプラスのエネルギー体で、本当はとても温かい存在なのだ。

人間も妖怪も、我が子を思う母心は同じなのだと、しみじみ思った出来事だった。



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ポセイドン Ⅱ
ポセイドンは若者を、哀れみのこもった目で、見つめます。

『その話は知っておる。
 人間が、我ら神と間違えて、闇の魔物と契約をしてしまったと聞いた。
 我ら神は『約束』をする。約束とは見返りを求めぬものだ。
 しかし、闇の魔物は『契約』をして、人間の願いを叶える代わりに、見返りを
 求めるものだ。
 人間は、神と闇の魔物との区別もつかぬのか・・・。
 なんと愚かしいことよ。
 本気の祈りで感じれば、神と闇の魔物の違いは分かるであろうに・・・。
 人間が間違わぬように、その為に感覚というものを、己の中に備えているのだ。
 本気で祈り、本気で感じ取れ。
 それこそが己を守り、己を導くものだ。
 よそからの言葉やまやかしに惑わされぬよう、己をしっかりと持ち続けよ!』

若者はしっかりとポセイドンを見つめ、言葉を胸に刻み込むように聞き入ります。

「はい! お言葉を確かに覚えておきます。
 そして、帰ったら皆に、お言葉ひとつ間違えないように伝えます。
 私たちがもう間違いを犯さぬよう、本気で祈ります。」

ポセイドンは確かめるように、光を放ちます。
若者は怯むことなく、眩しい光を受け止めました。

『よかろう・・・。
 お前の妹の契約のことは、我らも気にかけていたこと。
 人間が自ら望むのであれば、救いの手を貸そう。
 帰ったら、さっそくに取りかかれ。
 家族が皆心を合わせ思いを合わせ、子供が無事に生まれ母の腕に抱かれるように
 真剣に祈るが良い。妹は自ら為したこと、強き母の愛で子供を抱き取れ。
 我らは力を貸すが、子供を腕に抱けるのは何よりも人間の祈りだ、愛だ!
 闇の魔物は、人間の心からの本当の愛には勝てぬ。
 家族の大きな愛で、妹と子供を包め!』

「はい! はい! 必ず皆で、皆の愛で包みます。
 心からの祈りで、包みます!
 ありがとうございます! ありがとうございます!」

船底に頭をすりつけるようにお辞儀をした若者が、そっと頭を上げた時には、
もう、ポセイドンの姿はどこにもありませんでした。



夜空がいきなりかき曇り、稲妻が光ると大雨が降り出しました。
船にあった瓶はたちまち一杯になり、海に落ちた雷に驚いた魚が、船に飛び込んできます。
若者は、水と食料を手に入れたのです。

若者は元気を取り戻し、家族の待つ島へ向かい、ひたすら船を漕ぎ続けました。



海も神々によって、守られています。
同じ神も、国や時代によって、様々に名前が変えられています。

日本では「オオワダツミノカミ」として知られ、
「ポセイドン」「ネプチューン」・・・などとしても、知られています。



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ポセイドン ?
陽の光を受けて波頭がキラキラ光る大海原を、木をくり抜いて造った小舟を真剣に漕ぐ、
ひとりの逞しい若者がいます。
黒い髪には軽くウェーブがかかり、褐色の肌は汗にぬれています。
船の中には幾つかの果物と、水の入った瓶が置いてあります。

若者は何日間を漕ぎ続け、どのくらいの海を渡ってきたのでしょうか。
初めは山と積まれていた果物も残りは少なくなり、瓶の中の水もわずかになっています。
精悍な若者の顔にも、さすがに疲労の色が濃く見えます。

見渡す限りの海に囲まれ、若者はいつしか方向感覚を失いそうになっていました。
太陽と月と星により、わずかに自分が南に向かっていることが分かります。

この海の先には何があるのか、探しているものに出会えるのか。
はたして、本当にその存在はあるものなのか・・・。

若者の疲労が濃くなるだけ、疑問や不安が首をもたげてきます。
希望に満ちあふれ、自信を持って海に漕ぎだした日のことが、若者の心に去来します。
若者の漕ぐ手を止めさせないのは、自分の帰りを待つ多くの人々の、期待に満ちた瞳だけでした。

月が出て、星がくっきりと見える夜でした。
今では果物もなくなり、わずかの水だけが若者の命を長らえさせています。
海は不思議と凪いでおり、船端をかすめるような波の音が、かすかに聞こえるだけです。

若者の耳に、誰かが遠くから呼びかけているのが聞こえてきます。
若者は自分の耳を疑いました。

周りは海、何もない、誰が自分を呼ぶというのでしょうか。
若者は目を閉じたまま、自分が死んだと思いました。

死の世界から、呼びかけられているのだと思いました。
船が少し揺れます。
若者は、自分の体から魂が離れていくのだと思い、じっとしていました。
船が大きく揺れて波がしぶき、水が若者の腕にかかります。

若者は驚いて飛び起きました。
「な・・・なんだ?」
自分の体に手を当てると、温かさを感じます。
月明かりを頼りに、若者は自分の手足があり体があり、船があり海があるのを確認しました。

グルッと周囲を見回した若者は、波の上におぼろに光るものを見つけました。
光るものは徐々に近づいてきます。それを見ながら、若者は自分の中に何も恐怖がない
ことに気づき、もしや・・・と希望がきざすのを感じました。

『我に用があって、ここまで参ったのであろう。
 おまえの勇気と、皆を思う心根は分かった。
 言葉にして、我に伝えよ。
 さすれば、我のできることはしよう。』

おぼろな光は薄く人の顔かたちをとりながら、若者を包み込むように話します。

「ありがとうございます!
 ポセイドンの神に会え・・・と、神託を賜りました。
 私の妹が嫁にいき、身籠もりました。
 私たち家族と、妹の夫の家族は皆で大喜びをしました。
 家族が増える、新しい命が誕生をする、それは皆の希望でもありました。
 妹が身籠もって5ヶ月になった時、海の底から一人の薄気味の悪い男が現れました。
 そして、こう言うのです。」

 『遙かな昔、我はこの女と約束をした。 
  この女はその昔には、神に仕える巫女であったが・・・。
  海が荒れて村の男どもが漁から帰って来られぬようになった。
  その時に、この女が我に懇願をしたのだ。
  男たちを無事に戻してほしい、そうすれば自分の命を我に捧げると。
  我は女の命の代わりに、生まれる子供の命を請うた。
  しかし、巫女は子を成してはならぬ、他の者の子をと言うと、それはできないという。
  では転生をしたのち子を産み、必ず己の子供を我に捧げるという。
  我はそれを待つことにした。
  その女の願いを聞き入れ、海を鎮め漁に出ていた村の男どもを、無事に岸に戻したのだ。
  巫女は転生をして、この女になった。
  我は約束通りに、身籠もった子供をもらいに来た。
  生まれてからで良いが、今から我に渡す準備をしておくが良い。』 
 
「そう言うと、男は海の中に消えました。
 私たちは、すっかり驚いてしまいました。
 母は心痛のあまり寝込むし、妹は子供を産むのを怖がるようになりました。
 無理もありません。
 しかし、産むのが怖いと言っても、お腹の中で子供は順調に育っています。
 妹を助け、子供も無事に生まれるように、家族皆で祈り続けました。
 そして、私が神託を受け、ポセイドンの神に会って救って下さるように、
 お願いをする為に、海に漕ぎだしたのです。
 お願いです、どうぞ、妹をお腹の子供を、私たちの家族を救って下さい!」

若者はそう言うと船の底に座り、深々とお辞儀をしました。



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麻疹と我慢。
テレビのニュースで「今年は麻疹が流行りそうです。」と映像が流れていた。
麻疹にかかった子供の顔や体が映っているのを見て、夫がちょっと心配そうに言った。

「オレは麻疹にかかったことがあるのかな?
 大人になって麻疹になったら大変なんだろう?」

大丈夫だと思うけど・・・確か、お義母さんが兄弟全員が次々に麻疹にかかったように、
話していたことを覚えている。そのことを伝えると、安心したような顔になった。

私も幼稚園の頃に、麻疹にかかったことがある。
かなりひどい状態だったようで、高熱が続き母が心配していたことを覚えている。
やっと私の熱が下がってきて、母は少し安心をしたのか、弟を連れて用事に出掛けた。
家には同居の伯母がいて、母の留守の間は伯母が面倒をみてくれていた。

私は体がやけにだるく、布団にもぐったままでいた。
何だか耳が痛いなぁ・・・と思いながらも、母の留守を知っていたので我慢をした。
どんどん耳が痛くなる。それでも伯母が心配すると思い、我慢を続けた。
いきなり、それまでとは違う激痛に襲われ、我慢の限度を超えて飛び起きた。
そのまま伯母の所に行き、「耳が痛い!」と訴えた。

伯母は何かに気付いたのだろう、慌てて私に服を着せるとそのまま耳鼻科に連れて行った。
私は中耳炎になっており、それも危ない状態だったらしく
「連れてくるのがあと少し遅れていたら、耳が聞こえなくなっていたかもしれない。」
と医者に言われて、伯母は青くなっていたのを思い出した。

幸いなことに、伯母は麻疹から中耳炎になる可能性のあることを知っており、私が耳の
痛みを訴えたことで、すぐに中耳炎を疑い耳鼻科に連れて行ってくれた。
そのおかげで、私の耳は無事に聞こえている。

そんなことを思い出していると、声をかけられた。

『姉の頑固さには困ったものだし、あまりの我慢強さにも困っていた。』

この声は 薬師さん!

「ワァ、薬師さんにも頑固と言われるのですか。
 タルちゃんやニポにも言われるけど、私はそんなに頑固ではないと思うけど・・・」

薬師さんの笑いを含んだような声が響く。

『母親が留守で伯母に心配をかけまいとして、姉は相当に耳の痛みを我慢をしていた。
 あのまま我慢を続けては、本当に耳が危なかった。』
「薬師さん、あの時は私の傍にいたのですか?」

『居ました。そして姉に早く痛みを告げるように、言い続けていた。
 しかし、何度言っても姉は私の声を聞かずに我慢を続けていた。
 だからやむを得ず。力を使った。』
「あー、あのいきなりの激痛ですか!
 とんでもない痛みでしたよ! 今でも覚えている・・・。」

薬師さんは苦笑しながら頷いている。

『あれでやっと姉は動いた。
 伯母を動かすのは簡単だったし、幸い知識もあったからすぐに医者に行けた。』

そうだったんだ・・・薬師さん、ありがとう!

我慢は大切だけど、やはり度をこした我慢は良くないなぁ・・・心にも身体にも。
そうですね、薬師さん!

そう言うと、薬師さんはニッコリ笑ってくれた。



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山からのプレゼント
7年前のこと、私がやっと自分の為すべきことを知った頃だった。
家族との旅の途中で、山の中にある小さな神社に行き当たった。

神社のお社は小さいけれど古くからある神社のようで、神楽舞台がある。
正月以外は手入れもしないのかほこりが溜まっていたが、私は何気なく舞台に上がった。

ふいに体が動き出し、私の知らない幾つかの動きを連続して行った。
動きが止まったとき、私は自分の中に見知らぬ声を聞いた。

『姉に授けよう、受け取るが良い。』

受け取るって何を?
何とも返事のしようがなく、私は黙っていた。

声は私の沈黙にお構いなしと言うように、次の言葉を発している。

『姉に授けるのは、山にある千の目と千の耳とひとつの口だ。
 これからの役目に大いに役立てるが良い!』

千の目と千の耳とひとつの口、分かったような分からないような・・・。

すると誰かが教えてくれた。

『千の目は見えないものを視る目、千の耳は耳には聞こえない言葉を聞く耳。
 口はひとつを大切にすればよい。幾つもの口があって、それぞれ勝手なことを
 言われてはかなわないからな。
 目や耳は我らとの接点ゆえ、見えないものを視て、聞こえないものを聞くがよい。
 視せよう・・・聞かせよう・・・。』

誰からのプレゼント? そう思っていると、声が響いてきた。

『山からだ、山からの賜りものだ。』

千の目はビジョンを受け取り、見えない文字を読む。
千の耳は波動を受け取り、聞こえない声を聞く。

千の目も千の耳も、使っているのは私ではなく見えない世界の方たちだと知った。
私が視るよりも視せてもらう。
私が自ら聞くよりも、聞かせてもらう。
それは伝えるのが私の役目だから・・・。

せっかくの千の目、千の耳を活かしていこう。
千の目は『視せてもらう能力』千の耳は『聞かせてもらう能力』であることも知る。
活かすためには、私が視たもの聞いたことを、間違うことなく皆さんにお知らせすること。
伝える役目の口はひとつ、真実を語る口はひとつで良い。

伝えることの喜びは、新たな出会いの喜びを私にもたらしてくれた。
あなたとの出会い、それは私にとっても嬉しいこと、あなたのお役に立てますように・・・。



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牛スジ煮込み。
スーパーの中にある肉屋さんで、牛スジ肉をたっぷりと買い求めた。
まず圧力鍋で煮込み、柔らかくした。冷ました牛スジを、適当に切った野菜と一緒に煮込む。
砂糖や醤油を合わせて、夕飯のおかずの出来上がり。私の好きな一品となる。

鼻歌まじりにお皿によそっていると、声がした。
聞き覚えのある声に、私は返事をした。

「仁王さん、いらっしゃい♪」
『ウム。
 姉よ、いかにも美味しそうな料理だが、ご馳走になっても良いかな?』

「はい、どうぞ!
 たっぷり作ってあるから、遠慮なくどうぞ!」
『ウム、これは何を使っているのだ? 』

「牛スジ肉です。牛のスジ肉を煮込んでいるの。」
『牛のスジだと?
 それは犬の食べ物ではなかったか?』

「犬の食べ物? いいえ、人間も食べているけど・・・どうして?」
『昔、姉の所では犬に食べさせていたではないか・・・』


ハァ~?
えーとぉ・・・そう言えば私が子供の頃、同居していた伯母が犬の餌として牛スジを煮て
愛犬に食べさせていたのを思い出した。
あの時に、仁王さんが居たんだ!


「リリ(スピッツ)を飼っていた時のことね。
 あの頃はただで牛スジをお店でもらっていたから、伯母さんが犬の餌にしていたんだけど、
 あの時に来ていたの?」
『いつもではないが、必要な時には姉の傍にいた。
 あの頃の姉は何も気付かなかったが、時々同じものを食べていたりしていたぞ。』

「牛スジのことも?」
『犬の餌として知っていたから、姉が食べると知って驚いたぞ。
 人間も食べられるものなのか。』

「あの頃は圧力鍋がなくて、なかなか柔らかく出来なかったから犬の餌としていたけど、
 今は圧力鍋で簡単に柔らかくできるから、牛スジの美味しさがわかって好きになったの。」
『ウム、食べると旨いものだな。』

「私鈍いから・・・あの頃は仁王さんが来ていることには全く気付かなかった。」
『姉は本当は鈍くは無い。
 あることから姉の鋭敏さを知った母が、姉を鈍いと思わせることで守っていたんだ。』

「エ~、私が鋭敏なの? 信じられない!
 だって、人間関係の様々なことには疎いし、勘は鈍いし、予想などできないし・・・。
 予感などないし、鋭敏とは程遠いもの。」
『母に聞いてみるが良い。』


私は母に電話をした。

「私って鈍いものね~。」
わざと話のついでというように聞いてみると、電話の向こうで母は驚いたような声を出した。
「そんな・・・あんたは鈍くなんてないよ、とても敏感だったもの。」
私は面食らった。母に敏感だと言われたことなどない。

「そんなことないよ。
 お母さんはいつも私に『あんたは本当に鈍いんだから・・・』と言っていたじゃない。」
逆に母は戸惑ったような声を出した。

「私はそんなことを言った覚えはないけれど・・・。
 だってあんたの敏感さを知っているのは私だからね。
 子供なのに鋭すぎて心配していたくらいだもの。」

アレ~、私の記憶とまったく違う、こんなことあるのかな?

観音さんから通信が届いた。

『全ては姉を守るためであった。鋭敏よりも姉には鈍さが必要だった。
 母の言葉として聞いて、姉は必要な鈍さを身につけて育った。それも役目の為だ。』


うーん、私は喜んでいいのか、嘆けばよいのか、いささか複雑な思いではあった。




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浄玻璃の鏡
観音さまがお茶の飲みに来たある日のこと、私は前から聞きたかったことを聞いてみた。
以前に霊界のことについて教えてもらったとき、とても興味を惹かれたことがあり、
そのことをもっと詳しく知りたいと思っていたからだ。

「霊界のことについて教えてほしいのですが・・・」
『霊界のことなら、私ではなく霊界を管理する者に聞くのが良い。
 私は霊界ではなく、生きた人間を救うのが役目だからだ。
 霊界の者を呼べば良い。姉が呼べば来てくれる。』

「それはありがたいことですが、どうやって呼べば良いのですか?」
『いつものように呼べばよかろう。』

いつも・・・って、私は呼びかけているわけではないんだけど・・・。
私が呼ぶのではなく、タルちゃんもニポも仁王さんも必要なときに来てくれる。
呼びかけたのは・・・うーん、薬師さんだけだと思うんだけどな・・・。
そうなんだ、薬師さんを呼んだときのように呼んでみよう。
でも、誰を呼べば良いのやら・・・?


わたしが考えを巡らしていると、誰かがそっと通信をよこしてきた。
この通信は誰から? どこから?
そう思いながら見回すと、厳つい顔だけれど愛嬌もありそうな表情をした方が笑っている。

『ワシを呼んだかな?』
「エーッと、呼んだような・・・呼んだと思います。
 霊界を管理する方ですよね。」

『そうだ。姉が聞きたいことがあると連絡が来た。』
「ありがとうございます。
 霊界には 浄玻璃の鏡 と言うものがあるでしょう。
 それについて教えてほしいのですが・・・。」

『人間の言う浄玻璃の鏡か、厳密にいえば鏡ではないが、確かにそのようなものはある。
 霊界に帰ったときに、人間として生きていた間のことを全て視て、自ら反省することだ。』

霊界に帰った魂は、生まれる前に作った人生プログラムと、実際に生きて人生を過ごしてきた
プログラムとを見比べ、人生においての反省や遣り残しを知ることになる。

「生まれてから死ぬまで、全てのこと? 本当に全部のこと?」
『そうだ、全てが分からなければ、反省は出来ないではないか。』

「それはそうだけど・・・隠しておきたいことだってあるじゃないですか?
 恥ずかしい思いをしたことも、嫌な思いをしたことも、嘘だってついてるし悪いこともして
 いるんだし、視たくないことだっていくつもあるもの。
 それを全部視直すということですか? ヤダなぁ~、恥ずかしい~~~。」

彼は可笑しそうに笑っている。

『それをするのが霊界においての必要事項だ。
 次の転生のプログラムを用意するためにも、欠かせないことだ、必要なことなのだ。』

人生において自分で決めた使命や課題から逃げたこと、選択を違えて課題を遣り残したこと、
それが幾つあるのかを知ることも必要なことだという。課題や使命が辛い、きつい、試練だ
苦悩だと逃げていれば、それだけ遣り残しは増えており、次の転生への宿題が多くなる。
これが「カルマ」と呼ばれ、転生をした人生において試練や課題としてプログラムすることがある。

「つまり、自分で作った人生プログラムを視ながら、実際の人生と照らし合わせて比べる。
 それで全てを知るということですか?」
『そうだ、答え合わせのようなものだな。
 うまく選択したことも、逸れたことも全て分かる。
 分かるからこそ、次の転生へと活かせるのだ。』

「恥ずかしいことやヤバイことや、嫌なことも書いてあるのですか?」
『事によっては細かく書くし、おおまかな所だけであとは選択や経験ということもある。
 恥ずかしいことは恥ずかしいと分かればそれで良いではないか。』

「やっぱりイヤですよ~」
『そう思うなら、これからの人生を恥じないものにすればよかろう。』

そう言って笑っている。
笑わないで下さいよ~。人間なんだもの、これから何があるのやら・・・。
でも、気をつけよう・・・と思う、そう伝えると、彼はまた笑って帰っていった。
 


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受け取る、書く。
私が見えない世界からのメッセージや言葉を受け取り、伝えていくのが自分で決めてきた
私の使命や役目だと知ってから、受け取る練習が始まった。

ふと通信が届く。
私が通信に気付くと、目には見えないけれど私の左手に白い紙が表れる。
私はいつも身近に用意してあるコピー用紙とボールペンを持ち、テーブルの前に座る。

視ると、左手の白く光る紙には人間界の文字としては、何も書かれてはいない。

私は左手に紙を持ちながら、右手で受け取ったことを書き連ねていく。

初めのうちは、何かが書かれているのは分かる・・・分かるのだけれど中身が分からない。
中身が分からないから何も書けない。
白いコピー用紙に向かいながらも、書くべき言葉が分からずただ時間だけが過ぎていく。
言葉に変えようとすればするほど、何を受け取っているのかが分からなくなる。

時間がたちすぎると、白い紙が消えていく。
ため息が出るばかり・・・今日も駄目だった・・・。

何日もそんなことが続いたあとに、いきなり書くことができるようになった。
何も考えずとも、見えない白い紙を左手に持ち、右手でコピー用紙に文字を連ねていく。
それは文章になり、伝える言葉となる。


毎日毎日受け取っては書き、書いた用紙がだんだん重なっていく。
私は何だか楽しみになってきた!

ある時からPCを使うようになった。
これがくせものだった(--;

紙は書いてあることが残る、失敗したものも受け取れたものも残る。
しかし。PCは・・・。

1時間から2時間かけて受け取り書き上げ、保存状態にして確認して、安心してオフにする。
翌朝、昨日書いたものを確かめようとPCをあけると・・・そこにあるのは題名だけ・・・。
あとは空白になっている。

どこか受け取る箇所が違っていたのだと言う。

「どこが違っていたの?」
と聞いても教えてくれない。

また最初から受け取ることをする。

よし、やった! これで大丈夫! 読み返してもおかしくない。
安堵して保存してオフにする。

翌朝PCをあけると、そこにあるのは題名だけであとは空白。

「なぜ~? どこが違っていたの?」
『・・・・・・・・・・』

誰も何も教えてくれない。

「全部が間違っていたの? 私の受け取り方が悪かったの?」
『いや そうではない。
 姉が間違って受け取っていたのはごく一部だけだ。』

「では、全部を消さないでそこだけ消すようにしてください!」
『それでは込められるエネルギーが違ってくる。
 それに伝える内容も違ってくる。
 だからそのままに受け取り、そのままに伝えることが必要なのだから、何度でも
 本当に受け取れるまで繰り返すことだ。』

「分かりました。頑張ります!」

その後も何度PCの画面は真っ白になり、私は何度泣いただろう(TT)
時には、ブチキレそうになったこともある。
「分からない! もうやらない!」
叫んだこともある。

中途半端な受け取り方は、決して許可がでない。
最初から最後まで、しっかりと本当のことを受け取らないと許可は出ない。
途中も受け取り間違いも、許してくれない。

何を言うでもなくPCが真っ白になる日が、はたして何日続いただろう。

前日保存した文章が翌日そのままに残っていた日、私はひとり小躍りして喜んだ!!!

見えない世界から送られてくるのは波動だ。
言葉も波動で送られてくる。
ありがたいことに、ビジョンはそのままに受け取れば良い。

波動を言葉に変換して、ビジョンを言葉に替えて伝える。
どの言葉で伝えたら良いのか、どのような表現なら伝わるのか・・・。
数え切れないほど繰り返した。

途中から、タルちゃんたちの力を借りることができるようになった。
喜んだが、実はこれは厳しいチェックでもあった。
タルちゃんも甘くはない、きっちりと受け取れるまで繰り返す日々が続いた。

今でもそれは続いている。
幸いなことに、違って受け取ることはほとんど無くなった。

「タルちゃん、これで良いの?」
『うん、良いよ!』

タルちゃんのこの言葉は、私には本当に嬉しい!!!



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観音さまはお茶が好き。
私は毎年あるお茶屋さんから、新生茶を予約で購入する。
まず1袋をあけて、あとは冷凍して1年にわたり楽しむ。
私にしては高価なお茶なのだが、ちょっと贅沢なお茶を飲みたくて毎年買っている。

昨年のことだ。
届いたばかりの新生茶を淹れて、私は新生茶独特の馥郁とした香りを楽しんでいた。
澄んだ緑色がとても美しく、私はすっかり満足をしていた。

遠慮がちな声が聞こえる。
アレ? どなたかな?
問いかけるけれど、返事が無い。
誰かがいるのは感じるのだが、誰だか分からない。

すると今度は軽く肩を叩かれた。

周りを見回すと、かすかな揺らぎが視える。やはりどなたかが・・・。

また遠慮がちな声が聞こえてきた。

『・・・を少し所望したいのだが・・・』
「私にできることでしたら・・・」

『いや、難しいことではない。
 姉が飲んでいるお茶を、私も飲みたいのだが・・・』
「お茶ですか? 今日届いたばかりの新生茶です。
 喜んで淹れますね!」

私は新しく急須にお茶を淹れなおした。
我が家には陶芸家の友人の作品である、とても素晴らしい湯飲みがある。
程よい大きさの白い湯飲み茶碗だ。
丁寧に淹れたお茶を湯飲みに注ぎ、そっとテーブルに置いた。

テーブルの向こうに揺らぎが見える。
私の問いかけに応えるように、ビジョンが届いた。
そこにあるのは、観音の姿だ。
両手に湯飲みを持って、本当に美味しそうな笑顔を視せている。

「観音さまはお茶が好きなのですか?」
『好きですよ。
 この香りと色と味が、とても好みとするところだ。
 姉の淹れてくれたこのお茶は、とても美味しい・・・』

「そうでしょう!
 本当にこのお茶は美味しいのです。
 かなり高いお茶なのですが、どうしても飲みたくて毎年買います。」

私はそう言って、ふと気付いた。
観音の顔が微笑んでいる、どこか満足そうに・・・。


「観音さまは、このお茶が美味しいと言いましたよね。
 このお茶を知っているのですか?」
『もちろん知っている。
 だから姉の所に案内をさせた。』


・・・・・やられました・・・・・。


私の買う新生茶は、本当に美味しい!
とても贅沢だけれど、このお茶を楽しみに毎年買い続けている。
私も好きなお茶なのだが、本当に新生茶を飲みたかったのは、今目の前にいて満足そうに
お茶を飲んでいる観音さまなのかもしれない・・・。





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アトランティス文明の最期
ムー文明の時代は、人々の精神性の高い時代でした。
それだけ人々の心も豊かな時代が、長く続きました。

しかし、そのようなムー文明でさえも闇は広がり、文明は衰退して、
最期は新しく台頭してきた、アトランティス文明に滅ぼされるという形で、
多くの人類と文明は滅亡してしまいました。

アトランティスの文明は、高度な物質的発明に支えられた文明でした。

その原動力となったモノが、オリハルコンというエネルギーを持った石です。
オリハルコンは、大きなエネルギーを内蔵した石でした。
この石のエネルギーにより人々の生活は豊かなものとなり、文明はさらに
栄えていきました。
日々の生活の中でエネルギーとして使われているうちは、人々の顔も明るく
愛や思いやりに満ちた、いきいきとした文明の発達が続きました。

オリハルコンの研究が進むにつれ、石の中に未知のエネルギーのあることが
発見されました。

それは攻撃や破壊としても、使われるエネルギーです。

このエネルギーの存在を知った一部の権力者や富裕な人々は、やがてより強い
支配欲や征服欲を心に持つようになりました。
そして人々の生活の向上や発展を望むことよりも、自分たちの欲望を満たす為に、
オリハルコンを使おうとし始めました。

身勝手な野望や欲望から発生した人々の心の闇は、どんどん大きく広がり、
更なる攻撃や破壊に向けての、エネルギーの使い方を求めます。
それを危惧した人々もいて、警告の言葉を発しますが、大きくなった欲望や野望
の前に、彼らの言葉はうち消されてしまいました。

いつしか人心の荒廃は進み、殺伐とした事件や事故が相次ぎます。
ますます闇は、広がるばかりとなりました。

敵対する権力者は、お互いにオリハルコンのエネルギーを使おうとします。
それらの人々は、やがてエネルギーを使った武器を、造り上げました。
オリハルコンのエネルギーを最大に使う、恐ろしい武器です。

人類全体の豊かな生活の為にあった石のエネルギーを、自らの野望や欲望を達成
するために、誤った方向へと使ってしまったのです。

自分の野望や欲望を満たすために、敵対する場所へと恐ろしい武器が向けられ、
眩しい光が飛び交います。

光の落ちた所では、黒い雲のようなものが立ち上がり、何度も爆発が繰り返されました。
逃げまどう人々の上にも、容赦なく光は落とされます。
たくさんの命が失われました。

それでも攻撃は止むことなく、築き上げたものへの破壊が繰り返されます。
エネルギーの暴発はとめどもないものとなり、やがて石は自らの破壊を繰り返すと共に、
オリハルコンを自分たちの欲の為に使おうとした人類と、それに伴う文明を壊滅させて
いきました。

オリハルコンのエネルギーによる破壊の惨状は凄まじく、アトランティス文明は
広がった闇と共に、多くの人々を飲み込んだまま、海中深く没して行きました。



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縁結びの神様
さくらアンパンが大好物なヌシ。
それを知った友人が、
「見つけたから買ってきたよ!」
と届けてくれることがある。

「ヌシ、さくらアンパンが届くのを知っていたの?」
『知っていたぞ。』

「アレ? ちょっと待って?
 知っていたんじゃなくて、もしかしてヌシが買ってこさせたの?」
『喜んで買っていたぞ!』

ヌシは面白そうに笑っている。
友人はいつかの私と同じように、さくらアンパンを買う気にさせられたようだ。
でも、嬉しそうに買ってきてくれた友人の顔を思い出すと、まぁいいかなぁ~甘えても・・・
と私は思う。そして、私もヌシと一緒に美味しいさくらアンパンを食べることになる。

友人たちが買ってきたさくらアンパンは、間違いなく美味しいもの!


以前にヌシと話したことがある。

「ヌシは私たち人間の間では、縁結びの神様と言われているんだけど、本当はどうなの?」
『縁結びの神? 何じゃそれは? ワシは知らんぞ。』

「ワシは知らんぞ・・・なんて言わないでよ。
 とても大切な縁結びの神様として有名なんだから、今更知らないなんてひどいと思うけど・・・。」
『ひどいと言われてもな、しかし、なんでワシが縁結びの神なのじゃ?』

「大昔から、縁結びの神様・・・つまり結婚の縁を結んでくれる神様ということなんだから、
 何か思い当たることはないの?」
『結婚の縁を結ぶ?
 それは1回やったことがあるな。』

「やっぱりあるじゃない!
 それって、どんな結婚の縁を結んだの?」
『姉も知っておるぞ。』

「エッ? 私の知っている方なの? 誰? 教えて!」
『しかし、あのものたちはワシが縁を結んだと言うよりも、自分たちで縁を作ってワシに許可を
 求めてきただけじゃからな。二人が結婚をする為に、ワシが許可しただけじゃ。』

「ヌシの許可が必要だったの? どうして?」
『どうして・・・と言われてもな。それが決まりじゃったからな。』

ヌシは遠い昔を懐かしむような顔をしている。
思い出にひたるのは人間だけかと思っていたら・・・。



「ねぇ、その二人って誰なの? 教えてほしいんだけど・・・」
『スサノオノミコトとクシナダヒメの二人じゃ・・・。』



キャァ・・・・・・・!!!!!

そんなすごい二人の縁を結んだのなら、ヌシはやはり「縁結びの神様!」そうでしょ?

「だから人間が結婚を願ってヌシのところにお参りに行くんだと思う!」
『そうか? 許可がほしいのなら許可はするが、結婚の縁も自分で決めてきているからな。
 自分で本当の縁を見つけることじゃ。』

「本当の縁ではないこともあるの?」
『あるな。しかし、違っていても結婚をしたければすれば良いんじゃ。
 それも人間の選択、自由なことじゃからな。』

「本当の縁でなくても許可するの?」
『あのな、ワシが許可をしてもしなくても、人間たちは実際には分からんじゃろう。
 幸せになりたいと思っている者たちを、ワシは見守るだけじゃ。
 たとえ違う相手であっても、それが本当に分かるのはワシらじゃ。
 ワシらは違うと教えることはない、人間の選択を大切にするだけじゃ。
 だから、人間が努力をして幸せだと感じれば良いことだからな。』


ハァ・・・そうなんだ・・・。

「ちなみに・・・私は間違ってないよね?」
『姉は幸せと思っているじゃろう、それが一番じゃ!』


うんうんうん! ヌシ、ありがとうね!!!



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お茶をたてます。
『美味しい日本のお茶をいただきたいですね』

とても丁寧な言葉で、私に話しかける方がいる。

「美味しいお茶ですか?
 私のところに新生茶があります。
 それをいれましょうか?」
『いいえ、そのお茶ではありません。
 もっと違うお茶をいただきたいのですが、姉のところにありますか?』

「もっと違うお茶ですか?
 新生茶が我が家では一番美味しいお茶なのですが、そうではないとすると・・・。
 どのようなお茶なのか、教えていただけますか?」
『なんと言うのでしょうか・・・。
 大き目のお茶碗に、お茶の粉を入れてなにやら道具を使ってかき混ぜていました。
 それがとても美味しいようなのです。分かりますか?』

分かりました!

抹茶に茶筅にお茶碗に・・・。

『姉は高校生の頃にやっていたようですね。』

その通り。私は高校の3年間、茶道部に席を置いていた。
毎週木曜日が部活の日で、私はとても楽しみに過ごしていたものだ。

さっそくお茶屋さんに買い物に行く。

お抹茶の種類も好みがあるようで、良いお抹茶を選んでいる。
茶筅も穂先の細かいのを選び、お茶をたてるのがとても楽しみになっていた。

ワクワクするような気持になる、何か伝わってくる。


嫁ぐ時に持ってきていた茶道のお茶碗、どこにしまったっけ? と考えていると
お茶碗をしまっている場所が浮かび、苦笑したり感心したり・・・。
さすがにご存知でしたね。
私はすっかり忘れていました。


お湯を沸かし、気持を改め姿勢を正してお茶をたてる。

もう何十年もお茶をたてていないのに、茶筅をまっすぐにして滑らかに手が動く。
力を入れるわけではなく、軽やかに滑らかに気持ちよく動く・・・。

すっとお茶碗を前に差し出して置く。

お茶碗の向こうに揺らぎが視える。
まるでかげろうのように・・・。

とても綺麗なニッコリと笑うお顔を視せてくれた。
お顔に見覚えがあります、神話を書いた時に視せた笑顔!


『やはり、とてもおいしゅうございました。』

深々と頭を下げられて、私はすっかり恐縮してしまった。
ご満足いただけたようですね、クシナダヒメ。



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連れて帰ってね。
以前に勤めていた運輸会社の社員が、交通事故にあって亡くなったことがある。
家族は嘆き悲しみ、葬儀にとりかかった。

亡くなった人にはお兄さんがいて、葬儀が終わってから、うかぬ顔をして私の傍に来た。

「どうも、弟が空っぽではないかと思うんだ。
 たとえ死んでも弟のことは感じると思うんだけど、何も感じない。
 どうしたのかな・・・どうすればいいんだろう・・・。」

彼は霊感のある人だ。
いつもは何も言わないが、時折視る感じる話をすることがある。
他の社員に笑われたり、からかわれたり変人扱いされることもあり、黙っていることが多い。
弟が亡くなったとき、霊感を働かせて弟の存在を感じようとしていたのだろう。

それが、弟の存在を何も感じないと言う。

「何が考えられると思う?
 どうしたらいいと思う?
 オレの霊感が無くなったのかな?
 弟だから、分からないのかな?」

沈んだ声を出す彼に、私は思いつくことを話した。

「出会い頭の衝突で、即死だったと聞いたけど・・・。」
「そうなんだ、一瞬の出来事だったと思う。」

「もしかしたら・・・本人は死んだと思っていないのかもしれないね。」
「死んだと思っていない? 
 じゃぁ、どこに居ると思う?」

「もしかしたら・・・事故現場にそのまま居るのかもしれない。
 もう一度事故現場に行ってみない?
 あなたなら何かを感じるかもしれないでしょう。」
「そうだな。行って見るか・・・。
 それで、事故現場で弟を感じたら、オレはどうしたら良いんだ?」

「そうねぇ・・・『一緒に家に帰ろう』と声をかけてみたらどうかな?」
「声をかけるのか?
 そうか・・・そうだな、やってみる!」

そして、家族で事故現場に出掛けていった。

「居たよ、事故現場に居るのを感じた。
 あれは確かに弟だった。だから声をかけてきた。
 『H、迎えに来た。一緒に家に帰ろう・・・』
 そう言ったら付いてきたようだ。
 オレは弟を感じることができたし、弟を連れて帰ることができた。
 あとは成仏するように話していくよ、坊さんもそう言っていたから・・・」

彼は悲しみをこらえながらも、弟を感じるままに話したとのことだ。
49日を過ぎて彼が言った。

「弟を感じなくなったよ。
 もう逝ってしまったのかな・・・。」


突然の事故や病気で亡くなった場合、いきなり身体から離れてしまった魂はどうして
良いか分からずに、そのままの状態で現場や病院に留まることがある。
自分が死んだことが分からなかったりする。
死んだことを分かろうとしないから、死神さんの言葉も聞こうとしない。

そんな時、事故現場や病院に行って名前を呼びかけ
「一緒に帰ろうよ!」
と言って連れて帰ってあげてほしい。

連れて帰れば自分の葬儀の様子を視たり、人々の嘆きや悲しみを知ることにより、だんだん
自分の死を受け入れることができるようになる。
死を受け入れれば、死神さんの姿も見視え声も聞くことができて、やがて霊界へと旅立って
いけるようになる。

大切な人、親しい人の死を見るのは辛いことだし悲しいことだ。
でも、魂を彷徨わせることのないように、家族のもとに連れ帰ってほしい。
成仏ができるように、霊界へと向かえるように、それが家族としての最期の勤めだと思うから。



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アヌビス
同居している私の弟のシュウが、エジプトから帰宅した時のことだ。

久しぶりの我が家で、エジプトのお土産話を楽しむ。

ふっと、弟と私の間にひとり立つ。
とたんに軽い吐き気やめまいを感じる・・・誰?

「シュウ、誰か連れてきたでしょう?」
「あぁ、うん、来ているね。
 姉さんがエジプトに行く時に、一緒に連れて行ったら?
 どうせ帰るのだし・・・。
 一番安全でしょ。」
「そうねぇ。じゃぁ、そうする。
 エジプト行き、よろしくね!」

彼はスッと挨拶をして、離れてくれた。
吐き気は治まり、めまいも止まった。

私のこの感覚、彼なら仕方がないなぁ・・・。
彼・・・アヌビスだもの。

アヌビスは我が家の中を、自由に歩き回っている。
私が彼の持つエネルギーに影響されるのを知っているので、なるべく離れようとはしてくれる
のだが、同じ家の中に居ることにより時にはすぐ傍を動いたり、アヌビスのエネルギーの中を
私がそれと気付かずにくぐったりして、いきなり吐き気や眩暈を感じることがある。

私も自分の家の中だからと油断をして、注意を怠ってしまう。
その結果が私の身体に反応として出る。
私は苦笑するしかなかった。

私がエジプトに行く日、成田空港で歩き回っているアヌビスを視ていると、時折アヌビスの
エネルギーに反応して体が黒くなる人がいることに気付いた。元気な人はアヌビスがそばを
通ってもなんとも無い。身体は光っている。
しかし、元気そうに視えてもアヌビスのエネルギーに触れた瞬間に、体の光がきえてしまい
黒く感じる人たちがいることに気付いた。



そうか・・・その人の寿命なんだ・・・


アヌビスは冥界の遣いとか、墓地の守護神と呼ばれている。
人間の生死を分けるエネルギーの持ち主でもあることを、私は改めて思い出した。

アヌビスが傍に来たので、聞いてみた。

「なぜシュウに付いて日本に来たの?」
『姉がエジプトに旅することは分かっていた。
 迎えに行くと言うものが多くてな。
 それぞれに仕事があり、ワシが比較的に暇だった。だからワシが来た。』

「暇だったんだ^^;」
うーん、私は苦笑するしかなかった。



アヌビスはエジプト旅行の間、私のそばで守ってくれていた。
エジプトは古くからの土地、やはりいろいろとあるのだろう。

そして、帰りの飛行機の翼に乗り(私のシートが翼の上だった)、飛行機がエジプトを出るまで
一緒に居てくれた。

エジプトから一歩出たら、もう翼の上に彼はいなかった。
アヌビスは律儀な方でもあった。




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あなたに伝えたい言葉。
自ら望み生まれてきたあなた、今、一生懸命生きているあなたに伝えたい言葉があります。

今この世界で、頑張っているあなたもいれば、迷っているあなたもいるでしょう。
苦しみ悩み、自分がなぜ生まれたのか、なぜここにいるのか、その意味さえ
分からなくなり、探す術もないと思っているあなたにも伝えましょう。

生まれてくる前に、あなたは自分の人生の設計図を書きました。
生まれる喜びから始まった人もいれば、生まれる苦しみから始めた人もいます。
どちらも自分の学びや成長の為に、それぞれの親や家族の学びや成長の為に、
誕生のその時から始めました。

喜びで生まれても、苦しみで生まれても、どちらも大いなる意志に祝福されて生まれて
きています。それは人生においてどの様な状況にあろうとも、大いなる意志があなたの
身の内に、愛を分け与えているからに他なりません。
その愛をしっかりと抱いて、あなたは今この世に人間として生きています。

母の胸に抱かれ、父の腕に包まれ、温かい安らぎを感じながら、穏やかな表情を見せて
いる赤ちゃんのあなたもいます。

固い決意のもと、ひとりで母となる人を父となる人を選び、共に歩むことで大きな成長を
遂げようとして、健気な表情を見せているあなたもいます。
両親の魂と人間としての成長を手伝うために、あなた自身の経験と成長の為に、その身に
苦難を背負う約束をしてきたあなたもいます。

いづれも生まれたばかりの無邪気な顔が、あなたの身のうちにある愛を
周囲の人々に伝えています。

だんだんと成長していくあなたは、やがて家族や周囲の人達から、愛だけではなく、様々な
感情を受け取るようになっていきます。

なぜ愛を受け取るだけでは、いけないのでしょうか?
愛を受け取っているだけならば、それを愛とさえ気付かないからです。
人はその身のうちに愛を持って生まれていますが、愛を愛として知らなければ喜びは生まれず、
光ともならないからです。

初めは抱く胸や包む腕のあることで、そこに笑顔のあることで、あなたは温かさを知りました。
心地よい安らぎや、喜びを感じました。
やがて、抱く胸に怒りがあったり、包む腕に怖れのあることを感じたとき、それはあなたに
とって苦しみや悲しみとなり、大きな声で泣くことにより、家族や周囲の人達に訴えたり、
伝えたりするようになりました。

愛より他の感情とその感覚を、あなたは知り始めたのです。

人は愛を知る為に、他の感情や感覚を使います。
その為に大いなる意志は、人の身のうちに光である愛を与え、苦悩である闇を与えました。
それは感情となり感覚となり、言葉になり表情になり、行動として現れていきます。
初めのうち、愛を知る為の喜びの言葉や行動は、明るい表情となり、とても素直に受け取る
ことができ、与えることができます。

しかし、ある日、無邪気に向けた笑顔の先に、思いがけず否定の表情や言葉や行動を受けた
時から、愛を与え受け取ることの努力が始まります。
光だけではない、闇の感覚や感情を知ることになったのです。

幼い者の澄んだ闇は、両親や周囲の人々に受け入れられ、慰められ包まれ温められます。
そのことから、澄んだ闇は光のあることを教えるためにあることを知るのです。

両親や家族との関わりにより、あるいは友人や社会との関わりにより、繰り返し闇を経験
していると、いつしか身のうちにある愛をさえ、感じにくくなることがあります。
愛を見失ってしまうことさえ、あります。
そうなれば闇が闇を生み、闇をより深くしてしまい、希望も生きている意味もそれを探す
ことにさえ、疲れてしまうこともあるでしょう。

そのような時には、目を閉じて深呼吸をして一休みしなさい。
耳に聞こえてくる外の音を聞き、肌に風や空気を感じてみましょう。
やがて自分の鼓動を感じ、自分の呼吸を感じるでしょう。

生きている! 

今 生きている自分がそこに居ることを、感じとって下さい。
あなたがそこに生きている! それこそが希望であり愛なのです。
あなたが自分で望み生まれてきた、愛を知り光を生じ闇を経験する為にそこに居る!
そのことを、もう一度知って下さい。

そうすれば、またそこから歩き出せます。
しっかりと目を開け、次の何かを探そうと歩き出せば、耳にも心にも声が聞こえ
何かが響き、光が生じ愛を知ることができるでしょう。

今生きているあなた自身が、希望であり愛であることを、知って下さい。


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ニポの言葉
3月28日発行のテレビライフに、私はあかね雲の広告を出した。

それは広告会社のMさんからの電話がきっかけだった。

ネットで「あかね雲」を知ったMさんは、4月1日から2週間の番組案内を知らせる
雑誌テレビライフに、宣伝の広告を出さないかとの問い合わせの電話をくれた。

少し前にタルちゃんやニポから
『お金を使っても良いから広告を出して、もっとあかね雲の宣伝をして!」
と言われていた。

どの雑誌に広告を出そうかと、あれこれと本を買ったり、ネットで調べたり始めたところ
だったのと、Mさんの対応に好感が持てたのとで、私は広告をお願いすることにした。

そして、28日にあかね雲はTVライフの最後の方にある広告のページに掲載された。
Mさんは分かりやすく文章にまとめてくれており、写真も載っている広告に満足をして
私はどのくらい反応があるのか、楽しみに待っていた。

ところが、私が期待したようには反応がない。
とうとうニポに愚痴ってしまった。

「ねぇニポ、宣伝効果がないよ。
 もっとブログを読む人の数が増えたり、HPを覗く人の数が増えると思っていたのに
 あまり増えてないし、変わりがないんだけど・・・。
 商売の神様としてはどうなの?」
『お姉さん、そんなにすぐに増えるわけないじゃない。
 私が人間だったら、その広告を見ても電話をするかどうか迷うわよ。』

「ブログを読んだりHPを覗こうとはしないの?」
『するわけないじゃない。だいたいお姉さんがどういう人かも知らないし、相談をしても
 良いものかどうか、迷うわよ。』

「そうねぇ、だいたい霊視相談なんて怪しいと思われても仕方がないよね。」
『悩んでいる人が本当に何とかしようと思わないと、電話なんてしてこないわよ。
 広告を見てすぐに電話をしてくる人は、もうすでにどこかで霊視相談を受けたことが
 あったり、見えない世界を信じている人でしょう。
 だいたいね、お金儲けでやっているんじゃないんだから・・・』

「うん、そうね。ニポに私は金持ちにはならないと言われているんだから、あかね雲で
 お金儲けはできないよね。」
『私が言うんだから間違いはないわよ。回るだけのお金が入るだけよ。
 お姉さんとの相談が本当に必要な人は、ちゃんと自分で見つけて連絡をしてくるわよ。』


ニポは相変わらずはっきりと言う。
あと3社に広告を依頼してある。
もうお手配は済んでいる。
私は誰から電話がかかっても良いように、応えられるように、自分を磨いていこう。



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縁結びは妖怪
さて、昨日のつづき・・・。


私が花壇に花を植えるために土を起こし、やたら丁寧に草の根を取り除いたり土を
ほぐしたりしていたのは、妖怪たちの意を受けてのことだった。
妖怪たちは直接には土や花に手を出すことはできない。
だから、私が自分でやるように教えつづけていたようだ。

妖怪たちは私が彼らの話しを聞いていたことに気付き、がぜん私に向けて話し始めた。

『姉さん、良いだろう? この花で・・・』
『この色合いでよいだろう、花が咲いたらもっとキレイだよ。』
『肥料もちゃんと入れてくれたから、きっと育ちも良くなるよ。』
『オレたちも花を見るからな。』
『そうそう、留守番は任せてくれ!』

うんうん、ありがとう!
おかげで春の花がそろって花壇もキレイになったよ。
しかし、しゃがみっぱなしで土をいじり、花を植えた私は筋肉痛が心配・・・。

「ねぇねぇ、誰かが話していたでしょう。
 なかなか結婚できなかった人間を、仲間の誰かが結婚させたって・・・。」
『さっきの話だな。誰が話していたんだ?』
「私にも聞かせてほしいな。
 そうすれば妖怪たちの力も知らせられるでしょう。」
『そうだな。おい、話してみろよ。』

私や他の妖怪たちに言われて、ひとりの男の子が姿を現した。

春の日の光を受けながらも、彼の身体はどこかかすんでいる。

「アレッ? 前に会ったよね。」
『直接には会ってないけれど、姉さんの友達の所に遊びに行ったことがある。』
「そうだよね~^^」

笑う私に、皆は口々に言った。

『そうだ、お前だよ!』
「うん、その話も書くからね。それより、今日は結婚させた話を聞かせて!」

前に出てきた彼は「かすみ小僧」。Dさん、覚えているかなぁ?

「それで、どうやって結婚させたの? 何があったの?」
『うん、もう昔の話なんだけど、オレらの近くに住む人間がお互いに想いあっていた。
 でも、なかなかお互いに想いを口に出せなかったんだ。』
『昔の人間は今の人間と違って、奥ゆかしかったからな。』

私は何となく苦笑した、彼らはちゃんと見ているんだ・・・。

『夏だったな。夏は日の暮れるのが遅い。
 働き者の二人は野良仕事に精を出していて気付いたら薄暗くなっていた。
 他の者たちは夕飯の支度や子供の世話があったりで、早めに帰っていたんだ。
 若い二人は他の者たちよりも多くの仕事をしていたんだ。』
「うん、それで、どうしたの?」

『男の方が帰ろうと言い出して、女も頷いて帰り始めたんだ。
 今のように並んで歩いたりしなかった。女は少し離れて歩いていたな。
 男も黙って前を歩いていた。』
『何だかじれったくなるな。』
『そうだろう? 見ていたオレの仲間もそう思ったようだ。
 二人が想いあっているのを知っていたからな。
 それで仲間を呼んで相談したらしい。』

「ふーん、仲間たちと力を合わせて何かをしたのね。」
『そうなんだ。オレたちはかすみ小僧だよ。だから力を使って霞を出したんだ。』
『霞を出したのか! さすがに霞小僧だな!』
『二人の周りに霞を濃く出して、周囲を見えなくしたんだ。
 それでなくても夜で暗くなっている。それに霞が出ればなお見えにくい。
 女は不安になるし、男は女を気遣うし、もう離れて歩くことはできない。
 男が女の名前を呼んで、傍に来た女の手をつないでやったんだ。』

「やったね!」
『手をつないで歩いているうちに、我慢ができなくなって男が想いを告げたんだ。』
「誰かが促したんでしょう♪」
『もう想いはいっぱいだからな。軽く背中を押すだけで良かったんだ。』
「良かったね~。想いが通じて!」
『うん! せっかくだから村の近くまで、二人を霞で包んでやったんだ。』

二人の想いに何となく気付いていた村人たちは、喜んで二人を夫婦にしてやったと
かすみ小僧は嬉しそうに話してくれた。

かすみ小僧の話が終わる頃には、私も花を植え終わっていた。

『もっと話があるから、また来るよ!』

妖怪たちは口々にそう言うと、そろって帰って行った。
私は、また次の話を聞くのが楽しみになっている。
しかし、何人の妖怪たちが来ていたのだろう?



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花壇は妖怪の持ち場?
今日から留守にする私は、昨日夫と共に不在者投票に行ってきた。
ついでだからと、歴史博物館の続きにある城址公園で桜を見ることにした。
満開の桜、土日は桜祭りとのことで露店が出ていたり、提灯が連なっていたりと
祭り情緒を醸し出している。

少々曇り空だったのに、歩いているうちに晴れてきた。
見えてきた青空をバックに、夫はしきりにシャッターを押している。
ソメイヨシオ、サトザクラなど名前を読みながら、花見を楽しんでいた。

暖かい日差しが気持良いなぁ・・・と思っていると、私は急に花壇が気なってきた。
冬の間放っておいた花壇は草ばかり。
そろそろ春の花を植えようかな・・・と思っていたから、夫に相談をもちかけて
花の苗を買うことにした。

白井にあるJが安いからと、ドライブがてらに出掛けた。

センスのない私はいつも花の苗を買うのに迷い続けるのだが、今日はどうしたことか
一通り花を見ると、すぐに買いたい花が決まった。
満足するだけの花の苗を買うと、少々の予算オーバーですんだ。

帰宅してさっそく花壇を掘り起こす。
なにやら、いつもより丁寧に丁寧に、土を起こしては細かい根っこまで取り除く。
土をほぐしていて気が付いた。
幾つもの声が聞こえているのだ。

アレレ・・・このお喋りさんたちは・・・。

『姉さんが、やっとその気になってくれたな。』
『花を用意しておいたのになかなかその気にならず、困ったよ。』
『これでやっと仕事ができる。』
『姉さんがワラシの話しを書いていただろう。
 オレたちにも少し力はあるということを、書いてくれないかな。』
『人間とは違う力があると知らせたいのか?』
『もともとオレたちには、それなりの力があるではないか。
 それが人間に嫌われた原因でもあろう?
 だったら、知らせても良いではないのか?』

しばしの沈黙・・・。私は黙って手を動かしていた。

『姉さんの友達の所に遊びに行ったものがいたよな。』
『いたいた! それで姉さんに見付かってしまったことがあるな。』
『そうそう、人間には悪いとは思ったが笑ったぞ(^^)』
『笑った笑った♪』

あちこちで笑い声が響く。
うーん、友人のDさんの話かな?
妖怪たちは知っているんだ!

『なっ? オレたちにはもともとの力があるんだぞ。』
『人間を困らすために力を使うのではないが、イタズラはよくしていたな。』
『そうそう、人間をビックリさせたり喜ばせたり、悪さじゃないぞ、イタズラだぞ。』
『オレの仲間はその力を使って、なかなか結婚できなかった二人を結婚させたぞ。』

エェ~、そんなことがあったんだ!

『なんだ、その話は? 聞かせろよ。』
『おい、姉さんが気付いたぞ!』

バレタ・・・私は笑うしかなかった・・・。

妖怪たちは、我が家の花壇に花を植えたくてしかたがなかったようだ。
植える花もすでに決めていた。だから私は迷いもせずに花々を買い込んだ。
自然の中に住む妖怪たちは、我が家の花壇の春の装いに力を貸してくれた。

せっかく聞いた話だから、続きは明日に。



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座敷ワラシ
座敷ワラシは、子供の友達。

ヤンチャ坊主の座敷ワラシ、ゴンについては以前に書いたことがある。
もうひとりのケンについては、今はまったく音信普通になっている。
おそらく私に連絡をする必要がないのだろう、きっとケンと一緒にいる人が頑張っているのだろう。

長は
『ケンのことは心配いらぬ』
と言う。長がケンの居所を承知している、私はそれだけで良い。

座敷ワラシは長の統率する妖怪の仲間だ。
男の子の座敷ワラシは、活発に遊びまわることが多い。
女の子の座敷ワラシは、自分が居ついている家と家族を大切にする。

座敷ワラシが家に居るとその家は繁栄する、そう言われているが、これにはちゃんと訳がある。
女の子の座敷ワラシが居ることにより、家の中を明るくしようとワラシが頑張る。
子供たちと遊び、子供たちが明るく生き生きとするように持って行く。
ワラシはその家の母親になつき、母親の持っている本来の明るさや優しさが、発揮しやすくなる
ように持っていく。

母親の本来持っている良い面、子供の本来持っている良い面が出るように努力をする。
母親や子供が明るく生き生きとしていると、父親の気持も明るくなり家族のために頑張ろう!
という気持になっていく。

『人間が思っているように、座敷ワラシがその家にいるだけで繁栄をすると言うものではない。
 ワラシにはそんな力はないぞ。ワラシはワラシじゃ。金のことなど考えてないわ。
 ワラシの居る家が繁栄をするのは、やはり人間の努力や頑張りが実った結果じゃ。』

長は苦笑まじりに言う。

「ワラシが居る・・・そのことで一番変わるのは何? やはり何かあるのでしょう?」
『ワラシはな、明るいことが好きじゃ。楽しいことが好きじゃ。優しい気持が好きじゃ。
 だからな、家族がそのような気持になるように、働きかけるんじゃ。
 人間の為でもあるが、ワラシは自分の為にもやっているんじゃ。
 暗い家や冷たい家には居たくないからな。』

「そうなんだ。人間は明るくなるとやる気が出てくるものね。
 優しくされたり楽しかったりすると、それを続けようとして頑張ろうとするし、努力もする。
 だから仕事もうまく行く、人間関係もうまくいく、だから家が繁栄するということね。」
『そうじゃ。人間が生き生きと明るく楽しくやっていると、ワラシも喜ぶんじゃ。
 ワラシが喜ぶとそれにつられて、人間たちも明るくなり頑張っていく。
 明るく頑張る家が繁栄しない訳は無い。
 それが、座敷ワラシが家に居るとその家が繁栄すると、いつしか人間たちが思ったようだ。』

「座敷ワラシが居なくなると家が没落すると言うけれど、それはどうして?」
『繁栄が続くと人間はいつしか傲慢になったり努力を怠ったり、お金の使い道を間違ったりする。
 そうすると本当の優しさや明るさとは、違ったものになってくるんじゃ。
 人間がそのように変わると、ワラシは家に居るのを嫌がるようになってやがては出て行く。』

「ワラシが出て行く原因を作るのは、人間の方なのね。」
『そうじゃ。人間の気持や行いによって、ワラシが居られなくなるんじゃ。
 努力をしない家に繁栄はない。没落は座敷ワラシのせいではないんじゃ。』

「ではね・・・もし座敷ワラシを見かけたら・・・」
『ワラシと仲良くするように、明るく楽しく頑張っていれば良い。』


座敷ワラシが居心地の良い家、それは人間たちが明るく頑張る家族の住む家なのだろう。




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ニポの言葉
ニポは自分で
『私は商売の神様よ!』
と言うくらい、必要なお金が入るようにお手配をしてくれる。

『私が人間に生まれるんだったら、金持ちが良いな!
 好きなことができるしね。
 人間ってお金があるから、本当に大変ね!
 お金で良くもなるけれど、悪くもなるもの。』

うんうん・・・と聞いていると

『お姉さんが変な人間になってはいけないから、お姉さんは金持ちにはならないの。』
「エェ~、私ってお金持ちにはなれないってこと?」

『そうよ~、お金持ちになって人生の道を誤まるのはイヤでしょう。』
「それはイヤだけど、お金もあった方が良いと思うよ。」

『思うのはお姉さんの勝手よ。
 でもお金持ちにはならないわ、そんなプログラムはないもの。』

あーぁ、私はお金には縁がない・・・、そう思っていると

『お金に縁がないとは言ってないわよ。
 金持ちにならない・・・と言っただけよ。』
「お金には縁があるの?」

『あるわよ~、必要なお金がないと目的を達することはできないでしょう。』
「この時代に人間として暮らしていくにはお金は必須なものだし、暮らしを良くしたいと
 思うと、どうしてもお金の話になってしまうのよね。」

『お金が悪いわけではないのよ。お金を手に入れる方法や使い方によると言う事なの。
 人間が本当に頑張ればちゃんとお金が手に入るように、私たちは手配もするのよ。』
「お金のことに関してもお手配があるの?」

『当然でしょ。人間の望むところだもの、ちゃんと手配をするわよ。
 でも、私たちが手配したところまで真剣に努力をするのは、その人自身なのよ。
 努力もせずにお金が欲しいというのは、間違いね。』

私たち人間のプログラムには、金のことも書かれているとのことだ。
必要なお金はちゃんと回るようになっているとのことだ。

以前に私が様々なエネルギーの感覚を試していたときのことだ。
他のエネルギーは頭から足まで流れて出ていくのに、ひとつだけ足まで行ったら、
また上に回ってきたエネルギーがあった。
それがお金だった。

お金のエネルギーって、そもそもが回るものなんだ。
だからお金は回っているのが良いんだ・・・と思ったことがある。
それをニポに話すと

『そうよ、お金は回るもの、回すものなのよ。
 だから必要なだけ入れば使われて出て行く、出て行けば必要なだけ入るようになっている。
 それが人間の目標を達成するために用意されたお金なのよ。
 素晴らしいでしょう!』

ニポはニコニコしながら話してくれた。



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前世との出会い。
数年前のある日、以前からヒーリングを受けに来てくれていたKさんから電話があった。

「Kです、お久しぶりです。肩が凝っているので予約をお願いします。
 それと話したいことがあるので・・・。」

久しぶりに会ったKさんは、ある会社で秘書の仕事をしており、その仕事ぶりも認められ、
充実した日々を過ごしているようで、ソファに座ったKさんからワクワクとしているような
気分が伝わってくる。近況を報告したKさんは、つと膝を乗り出して私に向かって言った。

「以前に私の前世の話をしてくれたでしょう。覚えていますか?」

私はその日のことを覚えていた。ちょっと記憶に残るような前世の話しだったからだ。
その日、Kさんは妹のSさんと一緒に来ていた。

私がKさんにヒーリングをしている時に、Kさんの前世が視えてきた。

「西部の開拓史の頃ですね。鉄道が通っている所。銀行の仕事をしている若い男性がいます。
 とてもしっかりした感じで有能な人のようです。
 名前がね・・・『ヘンリー・タウンゼント』だって。
 奥さんもいるわね。『キャス・・・』と呼んでいるわ。可愛い人よ。」

「ヘェ~、私の前世は銀行の仕事をしている男性なのですか。
 奥さんを『キャス』と呼んでいるのなら、それは愛称ですよね。
 本当の名前は『キャサリン』かな?
 私はアメリカが好きなんですよ。だから英語を勉強してアメリカに行って・・・」
と、楽しそうに思い出話をしてくれる。

ふと顔を上げると妹のSさんと目が合い、そして分かったのだ。

「ワァSさんがその『キャサリン』なのよ。前世の奥さんが今世の妹さんなのね。」
「エェ~、本当ですかぁ~? だから私たちは仲が良いのかなぁ・・・」
と二人は嬉しそうに顔を見合わせている。
前世の名前が出てくることは珍しい。私に名前が分かった人は、ほんの数名しかいない。

Kさんが、やがて興奮した面持ちで話し始めた。

「今の会社の同僚に、アメリカの歴史の好きな人がいるんです。
 その人が歴史のネットを探して、その中から『タウンゼント家』というのを見つけ
 たのです。銀行家としてちょっと有名みたいですよ。
 1800年代の初めで、西部に住んでいたのです。
 その家系を辿ってみると、あったんですよ『ヘンリー・タウンゼント』の名前が!
 でも奥さんの名前が違っていたので、同姓同名の違う人かと思いました。
 ところが初めの奥さんとは死別で、2度目の奥さんの名前が『キャサリン』でした。
 本当にあったんですよ!
 もう、同僚たちと大騒ぎしてしまいました。
 あの時に聞いた『ヘンリー・タウンゼント』と『キャサリン』の名前。
 一人ならともかく、二人の名前が出てきて、年代も合うし住んでいたのも西部。
 そして銀行の仕事・・・。
 アメリカの歴史の中に、前世の私と妹の名前があったのです。
 もう、なんだか すごい! という感じで、これは知らせなくてはと、思いました。
 自分の前世を確認しました!」

それを聞いていた私は、思わず背中に ゾワッ とした感覚を覚えた。
自分で視た前世を伝えたこととは言え、その事が歴史の中に事実として確認されたのだ。
とても嬉しいことだった。

その時に、私の視ている前世が本物だと確信できたのだ。
そのことを話してくれたKさんには、本当に感謝している。

私に視えた前世はそのまま伝えているが、これは証拠を示して証明できるものではない。
私が話したことを、その方が納得するかどうか、それだけなのだ。

ひとつの前世に良い思い出があり、幸せな人生を過ごしていれば、前世で生活したその場所が
今世も好きだったり、そこに興味があったりする。
反対に辛い人生を過ごした場所なら、自然にそこを避けたり嫌ったりする。

初めて会ったのに、なぜか懐かしく感じる人が居る・・・、もしかしたら、その人とは前世で
何か関わり合いがあったのかもしれない。それは、魂の中に記憶として残っているからだ。

貴方の前世のこと、ご縁があったら話しましょう。




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三バカトリオ
ひとつの卵から生まれたドラゴン。
私は彼を チビドラゴン と呼ぶ。

他に何だか分からないけれど毛玉のような モジャ もいる。

そして バリ島から来たという ケロッパ もいる。

見えない世界では、人呼んで「三バカトリオ」。

チビドラゴンとモジャとケロッパは、仲が良い。
誰に何と言われようとも、仲が良い。

時には追いかけごっこをして誰かの足元を走りすぎ、オットット・・・その人が転びそうになる。

「ケロッパー! モジャ? チビドラなのぉ?」(><)

一瞬の風のように通り過ぎるが、勢いで人の足元をすくってしまう。

ある時のこと、雪の斜面を走り回っていたケロッパが勢いあまって転び、斜面をゴロゴロ回り
ながら転げ落ちていたときに、そこにあった闇の穴に落ち込んでしまった。

慌てたモジャがケロッパの足を掴んだが、モジャも丸くて転げ落ちる方だから、一緒に穴の中に
引き込まれてしまった。闇の穴はケロッパにもモジャにも、決して行きたくない所だ。

それと気付いたチビドラゴン、いつもに似ず素早い動きで反転して闇の穴に飛び込む。



大事な親友たちの一大事!
身震いするような行きたくない所だけれど、親友たちの命には代えられない。
チビドラゴンは瞬間にドラゴンとしての力を発揮して、闇の穴に飛び込んだ。

闇の穴の中は暗く重く濃い空気になっている。
ケロッパは足をモジャに掴まれたまま、一緒になってどんどん穴の下に向かって落ちていく。
チビドラゴンは二人に目を止めたまま、凄いスピードで追いついていく。

ケロッパもモジャも、光の世界とは異なる空気に声も出ない。
ただ落ちるに任せるしかない。
モジャはケロッパの足を離すまいと、必死でしがみついている。

闇の穴は落ちるほどに闇が濃くなる。



翼を半分折りたたむようにしてスピードをあげたチビドラゴン。
ケロッパの姿を認めて、ますますスピードを上げる。

チビドラゴンの勇気が勝って、ケロッパに追いついた。
チビドラゴンは鋭い足の爪でケロッパを掴むと、弧をかくように穴の入り口を目指した。

ケロッパとモジャは、チビドラゴンの凄いスピードに息の詰まるような思いをしながらも、
遠くにある光を見つけて(穴の入り口)安堵したようだ。

闇の穴は落ちるのは簡単だが、抜け出そうとすると余計に力が要る。
チビドラゴンは翼を取られそうになりながらも、3人の命がかかっているから必死も良いところだ。
思い切った翼のひとかきで、ようやく穴の外に出た!

太陽に照らされて光輝く雪の斜面、3人は転げるようにして寝転んだ。

『良かったね!』
『うん、本当に良かった、ありがとう!』
『どうなるかと思った、ありがとうな!』

『もう穴には落ちたくないな・・・』
『ワシもイヤだ!』
『助けるのも大変だったよ。』

『そうだろうね、助かったよ。』
『あの時にチビドラゴンがいなかったらと思うと、ゾッとするね。』
『良かったな、今度はオレの言うことを聞くか?』

『それとこれとは話が別だ!』
『そうだ そうだ!』
『助けてやったんだぞ!』


仲の良い三バカトリオは、かたまりになって斜面を下っていった。



ええと・・・こんなビジョンが届いた。
ケロッパ、モジャ、本当に良かったね(^^)
チビドラゴン、お疲れ様。本当によくやったね! 頑張ったね!

今も闇の穴がそこにあるのかどうかは分からない。
しかし、三バカトリオは、もう決してそこには近付かないだろう。




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お地蔵さん
地蔵はな 人間の気持を救うんじゃ

どうしようもないほど悲しゅうてもな 人間は生きていかないけん

そんな人間の悲しみを救うんじゃ



地蔵はな 人間に己を知るように 教えるんじゃ

傲慢になったら いかん

自分を救うためには 謙虚であれと 教えるんじゃ



地蔵はな 迷う人間を 導くんじゃ

道を間違うてはいかん

自分の道を真っ直ぐに歩くように 導くんじゃ




地蔵はな 子供が大好きじゃ

子供を守ろうとする

子供には 道に迷わず家に帰れと 言うてくれるんじゃ



そこにも 地蔵がおろうがな 地蔵はな あったこう 笑うてくれるんじゃ

おまえもな 笑うてみよ その方がええぞ



我が家を訪れたお地蔵さんの言葉、私もできるだけ笑っていよう・・・。





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おみくじ
3年前に、30人近い仲間たちと御嶽山に行ったときのことだ。

ロープウェイに乗るのも心地良い晴れた夏の日、仲間たちは前夜の寝不足をものともせず、
大声で話したり笑ったり、元気よく歩き回っている。

ロープウェイの乗降場から数キロ先の滝まで歩いて、団子のお土産を買ってきてくれたり、
途中の山道の話しをしたりと皆さんで楽しんでいる。

御嶽山神社は遥かな山頂にあるのだが、乗降場の近くにも神社がふたつある。
私はその辺りを行き来していて、ふと誰かに呼びかけられたのを感じた。

御嶽山には私が名付け親となった、白龍の娘や母親が住んでいる。
私たちが居ることを知って、呼びかけてくれたようだ。

私は呼びかけの内容を受け取り、思わず微笑んだ。

あちこちを歩き回っていた仲間たちが、だんだんと集まってきた。
皆さんが集まったところで、私は呼びかけの内容を伝えた。

「今の皆さんに必要なことを、それぞれに教えてくれるって・・・。
 だから100円使わせて悪いんだけど、良かったらおみくじを引いてみてね。」

「へぇ、どんなことを教えてくれるのかな?」
「知りたいことってたくさんあるんだけど・・・何だろう?」
「ねぇねぇ、勝手におみくじを引いてもいいの?
 順番とかある?」
「何だか、ワクワクするね!」


皆さん口々に言いながら100円を箱に入れて、神妙な顔つきでおみくじを引いている。


「ワッ、やられた! どこかで知っているんだけど逃げていることだー!」

「あーぁ、いつも言われていることが書いてある。
 私、言われながらも、分かっているんだけどやっていないことなのよね・・・」

「あぁ、そうなんだ!
 私の思っていることが書かれている。
 このままに進んで良いってことね、良かった!嬉しい!」

「これこれ!
 この言葉だったのよね。
 私が言いたかったこと、それがこの言葉。良かった~(^^)」

「そうじゃないかと思っていたんだけど・・・やはりそうだったのね。うん!」


皆さん、見事に思い当たったようで、嬉しそうに悔しそうに、でも納得をした顔で、お互いに
自分で引いたおみくじを見せ合っている。そして、自分の思いや考えを話しながら、これから
のことを実現に向けて反省をしたり決意をしたり、和やかな話が続いていた。

手にしたおみくじを、皆さんは大事そうに財布や手帳の間にはさみ、持ち帰ろうとしている。


『皆さんに喜んでもらえたようですね。』

白龍からの言葉が私の中に響いた。

仲間たちからの感謝の言葉は、きっと白龍に届いたのだろう。
私はたくさんの龍の姿を感じていた。




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プロフィール

あかね雲

Author:あかね雲
私が触れた不思議な世界と、ご縁のあった出来事などを気の向くままに書いていきます。

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