あかね雲 〜生きる意味〜
不思議な世界行ったり来たり???
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もうひとつの神話「トヨタマヒメとウガヤフキアエズノミコト 2 」
家を建て、日々の生活を始めた二人の周りには、いつしか多くの人々が集まり
徐々に村として、機能するようになりました。
二人がどこか自分たちとは違っていることを、
村に集まる人間たちは本能的に感じ取り、崇敬の念を持って接しています。

自分たちの周りに集まる人々に、トヨタマヒメもウガヤフキアエズノミコトも、
穏やかな笑みを浮かべて接しています。

相談事や争い事が持ち込まれれば、真剣に話を聞いて、
それぞれの意見を明確にしていきます。
感情が先立ち、苦悩や心配にさいなまれて方向を見失っていた人々は、
話をして本気で考えているうちに、
自分が何をしたいのか? どのようになりたいのか? 何の為に生まれてきたのか?
などに気付いたり、見つけたり探し出したりします。

自分で答えを出し、選択をしていきます。

多くの人々は、トヨタマヒメとウガヤフキアエズノミコトにより、
自分たちが人間として生まれてきた意味や、為すべきことがたくさんあること、
その為の努力や成長や感謝を持って、人生を過ごすことの大切さを知りました。

穏やかな日々にも、様々な病人が出ます。
怪我をして、運ばれてくる者もいます。

そのような時、トヨタマヒメは病人の患部に手を当て、
怪我をした箇所に手を置き「大丈夫ですよ。」と笑顔で話しかけます。
トヨタマヒメの優しい言葉と温かな両手に、人々は安心して我が身を委ねます。

『私はいつでも、手伝います。
 でも、治していくのはあなた自身ですよ。
 自分で治す気持ちを、しっかりと持ちなさい。
 そうすれば・・・ほらね、大丈夫でしょ!』

「アッ、本当だ!痛みがなくなった!
 ありがとうございます! ありがとうございます! 楽になりました。」

『良かったですね。
 あなたが自分で治していったのです。覚えておいて下さい。
 何でも、自分からする意識や意欲を持つことが、とても大切なことです。』

寿命が尽きて、旅立とうとする者もいます。

『お疲れ様でした。
 皆のなかにあなたがいます。皆があなたのことを、覚えています。
 あなたがやり残したことは、あとの者が引き継ぎます。
 立派にやってくれましたね。』

トヨタマヒメの優しく穏やかな言葉に、人々の旅立ちへの恐怖は薄れ、
生きてきたことに満足を見いだします。
人々はトヨタマヒメの握りしめる両手や、胸や頭に置かれた両手から注がれる
愛を感じ取り、安心して目を閉じます。

トヨタマヒメとウガヤフキアエズノミコトとの間に生まれた、多くの子供たちは、
しっかりと二人の意思を受け継ぎ、それぞれに住む土地を求めて、
希望に満ちて旅立って行きました。



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もうひとつの神話「トヨタマヒメとウガヤフキアエズノミコト 1 」
果てしなく広がる大海原を前にして、ひとりの女性がおっとりと立っています。
その目は何か期待を含んでいるように、果てない海の更なる向こうを見ています。
海から吹きつける風が、女性の髪をなびかせ、白い衣の裾を舞い上げます。
風に任せたまま立っていることを、女性は楽しんでいるようです。

やがて海の向こうに、かすかな光の点が現れました。
それを見つけた女性はちょっと息をのみ、わずかな笑みを浮かべます。

徐々に光は近づきます。
小さかった光が、だんだん大きさを増してきました。
女性の頬に浮かんだ笑みは、尚更に明るいものとなっています。

光と見えていたものは、近づくにつれ、白く光る龍の姿となって見えてきました。
ぐんぐん近づいてくると、ますます龍の姿は大きくなり、
その上に人が乗っているのが見えるようになりました。

女性は砂浜から後ずさり、松の木の所へと位置をずらします。
龍は軽やかに砂浜に降り立ちました。
龍の背に乗っていた男性が降りてきます。
柔和な顔立ちをした彼は、まっすぐに女性の元へと歩いてきました。

「トヨタマヒメだな。」
「トヨタマヒメ? 私の呼び名でございますね?」

「そうだ、トヨタマヒメと教えてもらった。」
「では今日からそのように・・・私のことはトヨタマヒメと・・・」

男性は軽く頷くと、白い紐を差し出しました。
トヨタマヒメは白い紐を受け取ると、自分の右手首に巻き付かせました。

「良いのか?」
「はい、一目見て、定めのままで良いと感じました。」

「そうか!嬉しいことだ!
 私も一目見て、定めをありがたいと感じた。
 私も左の手首に、この紐をいただこう。」

そう言うと、男性はトヨタマヒメの右手首とつながった白い紐を、
自分の左手首に巻き付けました。
白い紐は、二人の間で軽くたわんでいます。

「私の呼び名があるということは?」
「そうだ、我の呼び名も教えてもらった。
 ウガヤフキアエズノミコト、そう名乗れと・・・。」

「ウガヤフキアエズノミコト、定められし我が夫。」
「トヨタマヒメ、定められし我が妻。」

「我らの定めは、お互いに嬉しいことであったな。」
「本当に・・・。
 定めに間違いはないと思っておりましたが、このように現実のものとなり、
 喜びで迎えられることは、このうえない感謝でございます。」

手を取り合った二人は、お互いに見つめ合い微笑み合いました。




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もうひとつの神話 オオヤマツミノミコト2
いきなり姿を現した大きな男神の姿に、村人たちは仰天してしまいました。
やがて恐る恐る近づいてきた長老が、やっとの思いで声をかけてきます。

「もしや・・・オオヤマツミノミコト様では、ございませんか?」

『そうだ。人間たちはそのように呼んでいると聞いた。』

「オォ、使いのものが辿り着きましたか!」

『我のもとへ雀が来たぞ。』

「雀ですと? 雀がまいりましたか?
 ワシらは神様へ祈りました。なにとぞ、お力をお貸し下さいますようにと。」

『そうだ。雀から事情を聞いた。
 祈りを聞いた神が、雀を使いに選んだのであろう。
 我の所へ人間が来るのは、至難の技であったろう。雀ゆえ、飛んで来れた。』

長老とオオヤマツミノミコトの話を聞いていた人達は、歓声をあげました。
「あぁ、これで村も山も救われる!」

周囲をグルリと見回したオオヤマツミノミコトは、
良からぬモノたちが荒らし回った山や野原が汚され、
草木が絶えそうになっているのを、知りました。
そこらには幾つもの黒い淀みができており、虫も鳥も元気がありません。
川は濁り、魚の姿も見えません。

『これは、いかんな。』

オオヤマツミノミコトはそう呟くと、瞑目をして意識を遠くに飛ばしました。

『良からぬモノたちの居場所が分かったぞ。
 もう心配はいらぬ。我に任せておけ。行ってまいる。』

「あぁ、ありがたいことでございます!
 どうぞ、山や川を元に戻して下さい。ワシらの土地を元に戻して下さい。」

村人たちの期待に満ちた声に、オオヤマツミノミコトは大きく頷きました。
クルリと背を見せたオオヤマツミノミコトの姿は、次の瞬間には消えていました。

良からぬモノたちの集まっている場所に着いたオオヤマツミノミコトは、
手に持った剣に力を込め、次々と薙ぎ払っていきました。
剣に触れたモノたちは、おぞましい叫び声を上げながら、雲散霧消していきます。
オオヤマツミノミコトは疲れを知らぬがごとく、休む間もなく、
汚された幾つもの山や川、谷や野原を清浄な空気に戻すべく、
我が身の内にため込んだ深山の霊気を、吹き続けていきました。

やがて村人たちは、自分たちの周りの空気が明るく軽く、
暖かくなってきたことに気付き、喜びの声をあげました。

「忘れていたぞ。こんなにも気持ちの良い空気だったのか!
 ワシらは、なんと素晴らしい場所に住んでいるのだ!
 ありがたいことだなぁ。また畑を作るぞ!。」

汚されていた場所が清められ、よみがえった土地は、
人間たちにも新たな希望をもたらしました。
また活気に満ちた生活が始まりました。

オオヤマツミノミコトの活躍により、怪我も癒された土地神は、
やっとの思いで飛び帰ってきた雀をねぎらいながら、感謝の言葉を述べています。
ニッコリと笑いながら聞いていたオオヤマツミノミコトは、
『何かあれば、また使いをよこすが良い。
 我はいつでも山を守り、川を守る。』
そう言うと、片手を上げて背を向けると姿を消しました。




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もうひとつの神話 オオヤマツミノミコト1
深い谷底を有した深山、空気は澄み渡り、山々の醸し出す霊気が、
あくまでも清浄さを保っているその中に、ひとりの男神が座しています。
平らな岩の上に、ゆったりと心地良さげに座っています。

そこに一羽の雀が飛んできました。
深山には、似つかわしくない雀です。

『どうした雀、なぜこのような所にまで飛んできたのだ?』

「はい、オオヤマツミノミコト様。
 私の来る所ではないのは承知ですが、今日はお願いがあってまいりました。」

『オオヤマツミノミコトとは、我のことか?』

「はい。
 人間たちの居る所では、あなた様のことを『オオヤマツミノミコト』と
 呼びならわしています。この深山に在ります神としての、お名前です。」

『そうか。人間はそのように呼んでいるか。
 ならば覚えておこう、返事をしよう。
 ところで、何か用事があって来たのであろう?』

「はい。できましたら、ご一緒に来ていただきたいのです。
 人間たちの住む場所の近くにある山、そこの土地神様が怪我をされました。
 良からぬモノたちに襲われ、防ぎきれなかったのでございます。
 人間たちも何とか、自分たちの力で山を守ろうとしましたが、如何せん人間は
 良からぬモノたちに比べると、非力にございます。
 負傷者が増えるばかりとなり、これはもうオオヤマツミノミコト様に
 おすがりするより他はないとの、皆の意見が一致いたしました。
 それで私がこのように飛び来たりました。」

『そうか。ならば立ち行くことにしよう。』

雀から場所を聞いたオオヤマツミノミコトは、すっくと立ち上がり
大きく一歩を踏み出しました。

立ち上がり、一歩を踏み出したオオヤマツミノミコトの足が着いたのは、
雀の教えた場所でした。雀は遠い深山の中を、まだ必死に飛んでいるところです。



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アポロ 2
統治者は宮殿の中に残っている「神の間」に行き、跪いて己の罪を問い、
惨事の訳を問いかけました。
真剣な祈りが、どのくらい続いたでしょうか。
薄暗くなった神の間の中程に、ひとつの光が現れました。

光の中に居るのは、白い翼を持つ馬に乗り、逞しい体に凛々しい顔立ちの若者です。
光る髪をそよがせ、白い編み上げのサンダルを履き、腰には短剣を帯びています。
かすかな笑みを浮かべながら、祈り続ける統治者を見下ろしています。

頬に暖かさを覚え、統治者は目を開けました。
自分の居る場所から、少し離れた空中に浮かぶ、白い馬と凛々しい若者の姿を目にして、
自分の祈りが通じた喜びに、統治者は身を震わせました。

「こ、これは・・・アポロ! 太陽の神、アポロでございますね!」

『そうだ、お前たちは我のことを『アポロ』と呼んでいる。
 されば、それに応えよう。
 お前の知りたいことを教えよう、言ってみるが良い。』

光の中にいるアポロに促されて、統治者は訴え始めました。

「私と大勢の民の住むこの都。
 大切なこの都がなぜ、このような大惨事に襲われなければならなかったのでしょうか。
 私に悪いところがあれば、私が直します。
 どうか、大勢の民とその家族を、お救い下さい!」

統治者は自分のことはさておき、都に住む多くの人々のことを案じ、
何事かならないかと問いかけます。答えようとして、凛々しいアポロの顔が曇ります。

『人間にとっては『気の毒な・・・』と言うことになろうか。
 お前の統治者としての英知、凛然たる勇気、民を思いやる温かな心。
 それらは大きな光として、この都を守っておった。
 しかし、民の中にはそれを当然のこととして、慣れてしまった者たちが多く出てしまった。
 人間とは、まことに勝手な者たちだ。
 努力をする者を統治者としておきながら、自らは努力をせず、
 不満を言い募る者たちが出てきた。
 光たるこの都を、闇は虎視眈々と狙っていた。
 闇は人のマイナスの思いや感情を、自分のエネルギーとする。
 人間の不満が増えてきたことを知り、惨事を起こすことにより、
 一気に人間の不満や不安を募り、失望や絶望を起こさせ、
 マイナスのエネルギーを増やそうとしたのだ。』

「なんと!
 この都に住む者たちの身勝手な思いが、闇に力を与え、私や民たちからこの
 都を奪おうとしているのですか。
 とんでもないことだ!
 破壊されたこの都に、民の失望を感じさせるよりも、再建に向けての希望を湧き立たせます。
 闇にこの都を支配されるような真似は、決していたしません。
 ここから、もう一度、民と力を合わせてやり直します!」

統治者の力強い言葉に、アポロの顔はほころび、さらに明るく輝きました。

『我にできる手伝いをしよう。
 民の胸に希望があるなら、そこに力を与えよう。
 闇に負けず勇気を出すなら、そこに力を与えよう。
 全ては、おまえと民の思い次第だ。
 心を合わせ、力を合わせて、都を再建するが良い。
 さらなる明るい都となろう。皆で努力をするが良い!』

「はい! 必ずや、民と力を合わせて、この都を再建します!」

統治者は希望に瞳を輝かせ、アポロと力強く約束をしました。

まもなく都は見事に再建され、統治者から聞き知った民たちは、
己の心を省みながら統治者と共に、長く都を守り抜きました。
 


 
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